ガーディアン・オブ・ストーリー！《1》 (ページ14)

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訓練ページ14

いよいよ、あと一週間で入学式

聞くところに寄れば、こいつは収容所では個性使用禁止されていたらしい

ようは、

5年前の個性の暴走から、個性を使っていないというわけだ

いや…、俺には毎日使ってきてはいるが……

まさか、あのちょっと強い静電気程度の力ではないだろうから、

一度ぐらい見てやろうということで校長に申請して体育館γ……、まぁＴＤＬを貸し切ってやった

相「ここでなら、お前の個性を好きなだけぶっ放せるだろ…

ま、他の生徒との差をつくるのは望ましくないが、加減を知るぐらいはしておいた方がいい」

やってみろと催促したものの、まったく動く様子がない

『……、

………………いやです』

相「なんでだよ」

『いやなもんは、いや…です』

相「おい……、理由くらい言え」

相変わらず、頑固で面倒なやつだ……

(また、だんまりかよ……)

相「幼い子供じゃないんだから、駄々ばっかりこねてんじゃねぇよ

大体、お前な……」

『……こんなことして何になるって言うんですかっ！』

相「お前が雄英に入って、卒業して、社会で生きていくためには少なからず役に立つはずだよ」

『……私は、自分のためには個性使わないって言ったはずです』

(また、それかよ……)

相「なら……、人を守るために使えばいい

お前の力ならできるはずだ」

そう言った途端、何か言いたげに激しくこちらを睨んできたが、

躊躇ったのか視線をそらして、それでもやっと口を開いた

『……ふざけないでください！

こんな、個性、で…っ！

…………人を、傷つけることしかできない、こんな個性で！！

どうやって人を守れって言うんですか……っ！！』

彼女は、俯いて…、叫んで……、

静かに涙を流していた

(そうか…、こいつは……)

そこで、ようやく気づいた

――――自分のためには、個性使わないって決めたんです

(……俺のため、だったんだな)

近づきすぎて傷つけてしまわないように、遠ざけることで守ろうとしてたってことに

拒絶して、嫌われるように行動することで、

俺が罪悪感を持たずに、Aから自然と離れていけるようにしてたってことに