秋桜 -参拾捌- ページ39
そんな話をしていて過ぎるのは映月のこと
だけど、俺の頭に過ぎった映月は
ちゃんと映月なんだろうか
俺の見ている映月は本当に映月?
それとも…雅?
誰も答えをくれないこの疑問は
考えれば考えるほど分からなくなっていく
だから、今は
メンバーと居る時ぐらい、忘れてたい
笑っていたい
そんな思いを込めて
健二郎君の名前を呼ぶと
健二郎君は大きく溜息をついた
健:「分かった、やめよう」
臣:「うん…」
健:「だけど!臣ちゃん、ちゃんと見るんやで?」
臣:「?」
ちゃんと見る?
健二郎君には、俺の考えてることが全て分かるのだろうか…
そう思っていると
健:「お前はな?もう充分後ろは見たやろ?だからもう後は前だけ見とけ」
前を見ろ
そういう意味のちゃんと見ろだったらしい
でも
健:「な?お前のその目でちゃんと映月ちゃん見いや。大丈夫、お前が見とる映月ちゃんはちゃんと映月ちゃんや」
そんな言葉を続けた健二郎君
やっぱり健二郎君は分かっていたらしい
雅を重ねてるかもしれないってゆうこの恐怖
健二郎君
その言葉、信じてもいいのかな…
映月と出会って
前に進むことを拒んでいた足が1歩進んだ気がした
あの時の過去を見ていた心が
いつの間にか少しづつ前を歩く映月を追うようになっていった
“多分” それが前を見るってことじゃない
“絶対” それが見るってことだって信じたい
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作者名:ベジタブルライフ | 作成日時:2018年8月19日 11時