秋桜 (ページ31)

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秋桜 -参拾- ページ31

コスモスを見に行ってからはや１ヶ月

10月になり、今年もあと少し
段々と日が短くなってきて
秋も本格的になってきた

映月とは相も変わらず会っていない

映：お仕事、忙しそう？また一緒に出掛けたいな

そう連絡が来る事に
確実にあいつの中で俺の存在がでかくなっていると
嬉しくなる反面

臣：ごめん、もうちょいしたら落ち着くと思うんだけど…

そう返すしかない返事に少しだけ余裕が生まれる

あの日、独り苦しさに耐えた日から
映月に逢うことが怖くなる時がある

誰かといたり、映月の話をしている時は
次はいつ逢えるんだろうって
早くあいつに逢いたいって

そう思うのに

独り、孤独に耐えながら過ごす時間にいると

あの時と同じ映月を見るんじゃないかって
あの表情を見た時みたいに記憶が蘇るんじゃないかって
また独り苦しさに耐えなきゃならないんじゃないかって

逢いたいと思うことに心が苦しくなる