甘え【THE DEATHSLINGER】 ページ26
「Aー」
ケイトに呼ばれ、Aは「はーい」と返事をしながらケイトに顔を向けた。
ケイトはAの顔を見て絶句した。
「ど、どうしたの、その傷だらけな……！？」
『あぁこれ？ 儀式、デススリンガーだったんだけどね、まぁ転んじゃったりしちゃったんだよね。最終的には殺られたし』
「もう最悪」と言いながらも、何故かAの目は輝いていた。そう、何かを"夢見ている"ような。例えればそんな目だなとケイトは思った。
「……なんか、貴方おかしいわ。男でもできた？」
『えっ』
(図星だわ………)
顔を真っ赤にさせて、Aはケイトの顔を見る。
ケイトはにんまりと微笑めば、Aを立ち上がらせて背中を押す。
「誰なのかは聞かないわ。でも、そんなに楽しくて嬉しい相手ができたんなら、みんなには内緒でね」
『…………うん。ありがとう』
Aはケイトにお礼を言うと、そのまま森を抜けて彼のいるところへ走った。
『ぐあっ』
どしゃりと石にこけて、思い切り地面にダイブしたせいで顔はまたもや傷だらけ。
あぁ、女の子なのに。Aはしゃがんで手で泥を脱ぐおうとした。
「大丈夫かい？ お嬢さん」
すっと差し伸べられた大きな白い手を見て、Aは顔を上げた。
聞いたことのある声＿＿＿Aは大きな白い手を取って、立ち上がった瞬間に男を思い切り抱きしめた。
『カレブ！』
思い切り抱きしめれば、彼の匂い。今は血の匂いはしない、男らしい、落ち着く匂い。
そんなところ、全部含めてAはカレブが大好きなのだ。
「あの儀式はすまなかった。殺しちまったな。Aの苦しむ顔は見たくないんでね」
『ううん。気にしないで、しょうがないもん』
カレブはAの髪の毛に指を絡ませる。
『え？』
「こんな老いぼれの何が良いんだ？」
わざと聞いてくるような、その大胆かつ冷静な言動と作戦。Aは言葉を躊躇しながらも、話す。
顔を赤くしながら。
『カッコいいと感じたの。貴方を。人を好きになるのって、私は外見を見るの。それから話せば、カレブはとてもいい人だった。……だから、その…………全部好き、ってこと………』
Aは苦笑いする。
「そうかそうか、そんなにオレが好きなんだな」
すると、彼はAを押し倒し、首にキスをする。
「オレより先に果てるなよ」
［甘え］ ED
リクエストありがとうございました！
ニヤニヤしながら書きました(苦笑)
血筋【THE SPIRIT ＆ THE ONI】→←悪霊【THE SPIRIT】
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金魚きんぎょ(プロフ) - この作品好きです！リクエストなんですけれど、トリックスターとのお話いいでしょうか？ (2021年9月5日 14時) (
レス) id: fd80c7906a (このIDを非表示/違反報告)
金子氏(プロフ) - エニグマさん» こちらこそありがとうございました！細かいところに気を遣ったところもしっかり分かってくださって嬉しいです！ (2021年5月6日 7時) (レス) id: 5f47d57489 (このIDを非表示/違反報告)
金子氏(プロフ) - Nightさん» リクエストありがとうございます。リクエスト了解です！時間がかかるかもしれませんが、お待ち頂けると嬉しいです…！ (2021年5月6日 7時) (レス) id: 5f47d57489 (このIDを非表示/違反報告)
Night(プロフ) - えっと、追加で、、前回と同じ夢主でも大丈夫でしょうか？ (2021年5月6日 1時) (レス) id: f0b6c8446e (このIDを非表示/違反報告)
Night(プロフ) - 夜分にすいません。リクエストで、デススリと飲み比べしてるお話良いでしょうか？夢主はサバでお願いします！ (2021年5月6日 1時) (レス) id: f0b6c8446e (このIDを非表示/違反報告)
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