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残り10%の発電機を、Aは刻々となおしてゆく。
その途端、Aの背筋が凍りついて、発電機に手を出してかけるのをやめて、あたりを見回す。
すると、後ろから何かが迫ってくるような。
人間ではない威圧そのものがのしかかってきた。
なにかを引きずる音がする。
ぴちゃっと時々血が垂れる音もする。
しかし、Aに恐怖なんてものはなかった。悪感なんて、ものじゃない。
『あ、あの、こ、こんちち、こんにちは』
「………」
寒さで歯をカタカタと鳴らしているAを見て、三角頭は鉈を置いて自分の服に手をかけはじめた。
Aは『え？』という声を置いて、すぐさまそれを止める。
まさかまたあの時のように、服を脱いで自分に被せるのではないだろうなと感じたのだ。
『だ、大丈夫です。大丈夫だから、気にしないで？』
そう言って腕を押さえれば、Aは三角頭の異様な冷たさにビクッとした。
まるで、死んでいるかのような。寒いと言えるほどの体温ではないことに気がついた。
『………しょうがないわ。……あの、これ』
Aは鞄からゴソゴソと何かを取り出したかと思えば、まだ完成しきっていない、無地の綺麗な赤いマフラーを出した。
完成しきってはいないと言っても、三角頭が巻く分の大きさは完成している。
『これ、マフラーって言うんです。首に巻くやつ。寒いかなぁって思って！ ………はい、どうぞ！！』
「…………」
三角頭はマフラーを手に取り、何故か自分の頭の先端に巻こうとしている。それを見たAは吹き出してしまった。
『違いますよ！ 首に巻くんです。温まりますよ』
背を限界まで伸ばして、三角頭の首にマフラーを巻いた。うん。似合ってる。可愛い。
『迷惑だったら捨ててもいいです。私が勝手にやったことだし……わっ』
三角頭は、Aを思い切り抱きしめた。しっかりと力加減はされているが、時々きつくなる。
Aはそんな可愛らしい三角頭を見て、自分も腕を彼の背中に回す。
『暖かいなぁ………』
そして、そのまま眠ってしまった。
眠ってしまった後のAを三角頭が姫抱きしてサバイバーの焚き火まで戻って、変な噂がたったのは後日のおはなし。
［白い罪］ED
メロさん、▲様のリクエストありがとうございました！今回はほのぼのといった短編でした。これを機に▲様のおはなしを増やそうかと思っております。ありがとうございました！
愛故に【THE ENTHITHI】→←白い罪【THE EXECUTIONER】
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金魚きんぎょ(プロフ) - この作品好きです！リクエストなんですけれど、トリックスターとのお話いいでしょうか？ (2021年9月5日 14時) (
レス) id: fd80c7906a (このIDを非表示/違反報告)
金子氏(プロフ) - エニグマさん» こちらこそありがとうございました！細かいところに気を遣ったところもしっかり分かってくださって嬉しいです！ (2021年5月6日 7時) (レス) id: 5f47d57489 (このIDを非表示/違反報告)
金子氏(プロフ) - Nightさん» リクエストありがとうございます。リクエスト了解です！時間がかかるかもしれませんが、お待ち頂けると嬉しいです…！ (2021年5月6日 7時) (レス) id: 5f47d57489 (このIDを非表示/違反報告)
Night(プロフ) - えっと、追加で、、前回と同じ夢主でも大丈夫でしょうか？ (2021年5月6日 1時) (レス) id: f0b6c8446e (このIDを非表示/違反報告)
Night(プロフ) - 夜分にすいません。リクエストで、デススリと飲み比べしてるお話良いでしょうか？夢主はサバでお願いします！ (2021年5月6日 1時) (レス) id: f0b6c8446e (このIDを非表示/違反報告)
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