あの夏の花火 (ページ10)

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10 コンタクトレンズページ10

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ミオの提案で、メガネからコンタクトレンズに変えることにする。

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高いモノだし、家に帰ってお母さんに相談すると、いいよ、とあっさり言われて驚いた。

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「Aもそういう年頃なのねぇ」

なんて、ニヤニヤしながらメンドくさいことを言い出すから、お金ちょうだい！！って手を出したら頭をはたかれたけど、お財布から一万円札を二枚、快く出してくれた。

お釣りは返してよ、って言われたけど。

ケチ。

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翌日、ミオが一緒について来てくれて、まず眼科で視力やら何やら検査をする。

併設されているショップでピッタリのものがあれば、即日渡しができるらしく、ドキドキしながら待っていると、二つ、大丈夫ですよ、と言って出された。

使い方を聞いて、買って帰る。

これで、明日から長年のメガネともオサラバだ。

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ミオが、雅紀クンはポニーテールが好きらしいよ、と言う。

なんでも、二宮和也と雑誌を見ていたときに、ポニーテールの女の子を指差して、俺、超スキ、って言ったとか。

幸い私の髪は、背中半分くらいまである。

朝、頑張って高い位置で結ぼうとしたけど、髪が真っ直ぐ過ぎるからか、私が不器用だからか、上手に結べない。

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登校してからミオに泣きつくと、ミオは笑いながらブラシを出して、呆気にとられるくらい簡単に、綺麗なポニーテールにしてくれた。

しかも、ミオのグレーに薄ピンクのドットのシュシュまで、コレ、Aに似合うからあげる、って。

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ミオは、天使だ。

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メガネを外して、ポニーテールに変えた私は、一気に女の子になった気がしてソワソワする。

なんか、背中がむず痒い感じ？

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ミオとトイレに行こうとしたら、廊下で雅紀クンとばったり会った。

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雅紀クンは、私を見て、目をまん丸にして言った。

「メガネ、どうしたの？コンタクトにしたの？ポニーテール、めっちゃ可愛いじゃん！！」

って。

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私は、嬉しすぎて死にそうになった。