あの夏の花火 (ページ13)

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13 花火大会ページ13

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一学期の終業式の後、マックでハンバーガーを食べている時に、ミオが言った。

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「来週の花火大会、みんなで行かない？」

鞄の中から出したチラシを、テーブルの上に広げる。

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毎年恒例の、河川敷の花火大会。

かなり盛大なイベントで、露店もたくさん河川敷に沿ってズラリと並ぶ。

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私はいつか大好きな人と手を繋いで、浴衣を来て歩くんだ、と夢見ていた。

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「俺、行きたい！」

雅紀クンがすかさず言う。

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私の心はピョンピョン跳ねる。

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「えー。メンドくせぇ」

顔をしかめる二宮和也の頭を、私はペシッとはたく。

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「空気読みなさいよ」

「どんな空気だよ」

「みんなで行こうねって言ってるんでしょ？楽しい夏の思い出作りたいじゃん」

「思い出。笑」

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二宮和也は、バカにしたように笑った。

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いちいちムカつくなあ。

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「大丈夫だよ、Aちゃん。なんだかんだ言ったって、ニノは絶対行くからね？」

雅紀クンはニッコリ笑う。

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サラサラの前髪が揺れて、なんて綺麗な顔なんだろうって見惚れる私に、ミオは浴衣を着て行こうね？って、笑う。

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私、浴衣持ってないや。

お母さんに頼んでみようかな。

でも、コンタクト買ってもらったばっかだしなあ。

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そんなことを思っていたら、雅紀クンが言った。

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「ね、Aちゃん、俺、今から図書館行くけど、一緒に行く？」

「うん！行く！」

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行くに来まってるじゃん！！