手紙 ページ46
お昼休み、お弁当を食べようと思って準備を始めると
ちょうどいいところに麻里亜が現れた。
「A!教科書返してくるから先行ってもらってもいい?」
麻里亜が世界史の教科書を振りながら言う。
そういえば授業前に『教科書忘れた!』って他クラス回って
貸してくれる人を必死で探してたな。
「了解!お弁当、持って行っておこうか?」
「マジ?!じゃあ、お願いしちゃう!
ありがとう!」
「うん。後でね!」
2人分のお弁当を持って階段を上る。
向かった先は屋上。
麻里亜とはいつも屋上でお昼ご飯を食べる。
木陰のベンチは風がすごく爽やかで、最高の時間を過ごせる。
個人的には薄暗い階段を抜けてドアを開けるところも好き。
宝箱を開ける瞬間みたいな･･･って言ったら少し大げさかもしれないけど。
今日もそんな気持ちでドアを開けると目の前に光が広がってフワッと風が吹いた。
外でお弁当を食べるには最高の天候。
いつものベンチに腰掛けて麻里亜を待っていると足音がした。
麻里亜かな、って振り向く。
え･･･?
その足音の主が誰か分かった途端、周りの時間が止まった。
というよりわたしの中の時間が止まってしまったのかもしれない。
だって･･･
こっちに向かって歩いてくるのは紛れもなく二宮くんだから･･･。
彼はそのまま歩を進めて、わたしの隣まで来るとそっと口を開いた。
「Aちゃん、久しぶり」
二宮くんの声はすごく優しくて
そんな声で前と同じようにわたしを名前で呼んでくれたことが
嬉しくて、でも切なくて
目の前の景色がぼんやり滲む。
「二宮くん･･･」
「これ。後で読んでおいて」
小さく折りたたまれた紙が目の前に差し出される。
わたしがそれを受け取るのを確認すると
二宮くんは優しい微笑みを浮かべて扉へ向かって歩いて行く。
なぜかそれが永遠のお別れのような気がして
呼び止めなきゃって思うのに
わたしは魔法にかかったように身動きが取れずにいた。
彼が扉の向こうに消えてしまうとさっきのことが幻のような気がしてしまうけど
手の中の小さな紙が現実だって証明してて
優しい声も微笑みもわたしの心に温かく残っていた。
でも、手渡された紙に一体何が書かれているのか想像もつかなくてそれを開く手が震える。
『今日の放課後屋上に来て』
綺麗な字で並べられた彼らしい簡潔な文章。
･･･わたし、二宮くんにサヨナラだけは言われたくないよ･･･。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーメンバー
相葉ちゃん
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春香(プロフ) - ゆいさん» ホント！わー嬉しい！初期設定とはだいぶ違うことになってるけど(笑)頑張るね♪ (2014年2月22日 12時) (
レス) id: c26e377820 (このIDを非表示/違反報告)
春香(プロフ) - なつみさん» ありがとうございます！お友達、ぜひぜひなりましょう！ (2014年2月20日 17時) (レス) id: c26e377820 (このIDを非表示/違反報告)
春香(プロフ) - 楓さん» ありがとうございます！亀更新ですが、頑張りますね！ (2014年2月20日 17時) (レス) id: c26e377820 (このIDを非表示/違反報告)
春香(プロフ) - ・さん» 頑張ります！応援ありがとう♪ (2014年2月20日 17時) (レス) id: c26e377820 (このIDを非表示/違反報告)
春香(プロフ) - こむぎさん» 楽しみだなんて…。嬉しい限りです！頑張ります！ (2014年2月20日 17時) (レス) id: c26e377820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春香 | 作成日時：2012年4月11日 17時
