華、蒼に散る 【テニプリ/日吉若】

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わかってる。逃げてるだけなんだ、結局。



返事を聞くのを先に延ばすたび、自分の弱さをより感じる。



でも、それでも、やっぱりなんだか怖くって……



そんな日が、何日も何日も続いた。



そんなある日。九月の、終わり。



「ッチ……ジローの奴！どこ行きやがった！！」



あとはミーティングだけで終わり……というところで、芥川さんがいないことが発覚した部活終わり。



かなり苛立つ跡部さんを横目に、俺は鳳たちと一緒に部室の隅でその様子を見ていた。



「うわあ……相当苛立ってるなあ跡部さん……」



「事前に連絡を受けておいて、こない芥川さんが悪いんだろ。」



他の部員たちも、練習終わりで疲れもたまっている。だからか、部室の空気は余計ピリピリと張り詰めているように思えた。



俺だって、早く帰りたい。



「今日という今日は我慢ならねえ！おい樺地！電話だ！」




「どうぞ……跡部さん。」



樺地からひったくるように携帯を受け取って、何回も芥川さんにかけ直す。



そこまでやる跡部さんも跡部さんだ。……はっきり言って、呆れるというか。



何度目かそれを繰り返した時。ようやく、電話がつながったのか跡部さんの怒声が部室内に響き渡った。

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