ゴールド・ハニー (ページ38)

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育児の忙しさに慣れ始めた頃。
疲れが押し寄せて、少し体調が悪かった。

頭痛がするせいか、子供たちの泣き声を聞くと
一気に悪化する。

あいにく実家は済州市なのでそう簡単にヘルプも出せない。

ジョングクは今日は撮影だと言っていた。
…どうせどこまでかが嘘のくせに。

『スングギ、マウリヤ〜。』

それでも我が子は可愛くて仕方ないのだから不思議だ。似ている、アイツ(吹っ切れた)に悔しいほどに寝方が。

大体こんな可愛い子供を置いて浮気かよ。
なんてやさぐれてみるも、すぐに気分が沈んだ。

だって、私ただの一般人だしなぁ…
画家といえども、別になぁ…

魅力的なスタイルを持ち合わせているわけでもなし、
キラキラと素から輝けるわけでもなし。

JK「もしもし？」

『何よバカ。』

JK「え、オムツってもうなくなるよね？買って帰、」

『勝手にすればっ、』

電話なんて嫌いだ。
いつも通りの優しい声に騙されるから。

ジョングクなんて大っ嫌い。
それなのに涙が出てきて、頭がぼーっとする。

頭が痛い。
…痛いのは心もだけど。

JK「A、どうした？もしもし聞こえてる？」

今は声を聞きたくない。
目を瞑って、そっと意識を手放した。