ゴールド・ハニー II【完】 (ページ19)

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春ののどかな天気に恵まれて良かった。

MU「おんまっ、いつつくの!?」

『まだいつもの歯医者通ってるところだから。まだまだ着かないよ。』

SK「あそこのどーなつたべたい…。」

『スングガ、さっきキンパ食べたでしょう。』

SK「おんま、すいーつはべつばらなんだよ。」

『……ジョングク、』

JK「俺じゃないって!!」

食いしん坊なところはアッパにそっくりなスングク。ジョングク曰く性格は私のコピーだと。…褒められているのかその逆かは読み取れなかったけれども、最近遺伝子の精密さに驚かされることが多い。

JK「サービスエリアだね。入ろうか？」

『…入りたいってことでしょ？』

JK「えー、何でバレたの!?」

旅行は計画通りに行かない。
思い出せば、デートの時も何一つプランに沿って進められたことはなかった気がする。

JK「お待たせしましたっ、」

『いえ、今来たので。』

JK「すみません、仕事がなかなか…。」

目の前で頭を下げるのは、ジョングクさんだ。無理もない、だって彼はスーパースターで当然遅れるのは仕方がないことだ。

『大丈夫ですよ、お疲れ様です。』

…素っ気なかっただろうか。
昔からこの性格のせいで、無愛想だ、とよく言われる。デート。彼女とは言え冷たかっただろうか。

素を出せば出すほど、私の性格は冷えていくのが日常みたいなものだった。

JK「………。」

『ジョングクさん？』

ほら。やっぱり。きっとこの表情と言えばそういうことだろう。…今回も長続きしないかな、と期待は粉々に壊れかけていた。

JK「…頑張ってきた甲斐がありました。
へへ、Aさんに言われたら疲れなんて吹っ飛びました!!」

引かれるかと思った。なのに目の前の彼は笑顔だった。…変な人だ。