77. 友達なんかじゃない ページ33
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「隣町の工事に忍びこんで二人の秘密基地にしようって言ったじゃん！」
「……？」
「信じらんな〜い……」
“ ガシャンッ ”
『あっ…』
まったく思い出せない神楽木にショックを受ける愛莉ちゃんが座った拍子に、サプリメントケースが私のグラスにあたった。
一瞬でグラスが倒れ、ワンピースは水を吸い込んでいく。
「やだっ、ごめんね！？」
『ううん、これくらい大丈夫だから』
「あーあ、何やってんだよ…」
「これ、早く洗ったほうがいいよねっ？ ちょっとトイレ行ってくるねっ」
ねっ、行こ！ 何度も謝りながら愛莉ちゃんは私を連れて、トイレへと案内していく。
それにしても、こんなお店の裏側にトイレなんてある…？
「従業員用のトイレのほうが近いからさっ」
『…ぁ、そうなんだ』
「賢人、なんにも覚えてなかったなぁ…」
『え…？』
「愛莉的にはけっこう大事件だったんだけど」
私の疑問に答えるように、振り向きながら説明してくれた愛莉ちゃんに納得していると…
前を歩いてるから顔は見えないけど、悲しそうな声が聞こえてきた。
きっと愛莉ちゃんにとってその工場は、大事な場所なんだよね…？
でも、
『神楽木にとって、あたりまえのことだったんじゃないかな…？』
「え？」
『愛莉ちゃんのために、なにかしてあげること…ほら、あいつ意外と優しいし』
キス事件のあの日だって、私を助けたのはきっと、神楽木にとってはあたりまえのことだったはず。
だって、目の前で怪我しそうなひとがいたら、きっと私だって助ける。
そんなふうに神楽木のことを許している自分に、ふと気がつく。
「……賢人のことよくわかってんだね」
『…え？』
「トイレ、この先」
そう言って緑のボタンを押した愛莉ちゃんの目は、笑っていなかった。
徐々に扉が開いていく。
……こんなところにトイレなんてあるわけない。
『え、どうしたの……？』
“ グイッ "
『……っ、………愛莉ちゃん！』
嫌な予感がした。
その瞬間。いきなり腕を引っ張られ、私は扉の中でつまずいた。
そして愛莉ちゃんの手によって再びボタンが押され、扉が閉まっていく。
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I(プロフ) - 美紀さん» 美紀さん、ありがとうございます！！！…そんなそんなっ、読んでくださるだけでも有難いのにタメ語でお話するなんて恐れ多いです〜…((+_+)) (2018年5月31日 1時) (
レス) id: 408ad8cdff (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでと(^^♪作者さんタメでいいよ (2018年5月30日 19時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - 由良さん» 由良さん、お読みいただきありがとうございます！！たったいま更新したので、ぜひお楽しみください(*^-^*) (2018年5月29日 21時) (レス) id: 408ad8cdff (このIDを非表示/違反報告)
由良 - 更新楽しみにしてまーす！ (2018年5月29日 16時) (レス) id: 3c3c648279 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - 蓮さん» いえいえっ、蓮さんの後押しがなければ書くことができなかった作品なので、蓮さんに読んでもらえて本当にうれしいですっ！！ たったいま更新したので、ニヤニヤしながら(できるかしら笑)お読みくださいっ☆ (2018年5月26日 17時) (レス) id: 020c5bbf85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2018年5月22日 18時
