【実況者】帰ってきた歌姫６【ky】

#161 彼女は天使？-1 ページ24

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不思議な夢を見てた


夢の中で私は魔法使いで
綺麗な白い龍の背中に乗って
焼け野原になった森を癒やす。夢


そういえば、少し前にもこんなふうに
心地いい夢を見たことがあったなあ

あのときは、…あ、そうだ

確か、忙しさに追われて、
机で寝ちゃったときに、キヨが来てくれたんだった

自分の実況だってあるのに、わざわざ来てくれて…



あれ…キヨ…実況……、？


そうだ、たしか今日って






「実況の約束！！！今何時！？………っ！？」


急に意識がはっきりして、飛び起きる


けれど、身体を起こした途端に、頭がぐわんと揺れた。うえっ、気持ち悪い！なんだろう、二日酔いにちょっと似た気持ち悪さ…、お酒も飲んでないのになんでこんなに具合悪いんだろう…


って、そんなこと気にしてる場合じゃない…！


「ここ…マリアちゃんの家…私今日収録あるのに…あ、そ、そうだ…！連絡…！！」


私が眠っていたソファの目の前のダイニングテーブルにきちんと置かれていたスマホを手にとって、キヨに連絡しようとスマホを操作する

なのに


充 電 切 れ て る ！ ！



ついさっきまで(と私は思ってるけど多分全然「ついさっき」じゃない)マリアちゃんとお茶していたテーブルの椅子に、まとめて置かれていた私の鞄を見つけて、慌てて充電器を探す


「……あれ、…うそ…もしかして」



今日に限って充電器持って来るの忘れてるーー！？


何してんの私、何やってんの馬鹿なの！？
人様のお家で爆睡こいて、あげく約束の時間も守れずに、スマホは充電切れって…！！何今日厄日！？厄日かな！？



「Aさん？」


私が一人で、慌てていると、廊下のほうから、お風呂上がりのような格好で戻ってきたマリアちゃんに声をかけられる


「うぁ、マリアちゃん…！ど、どうしよう、私っ今日収録…！あっ、あ、ていうか、お邪魔してたのに爆睡までしちゃって…！ほんとごめん…！」


私の慌てっぷりを見てぽかんとした顔をしていたマリアちゃんだったけど、そのうちプッと吹き出して可愛い顔で笑った


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