眠らない夜 II (ページ2)

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「ん、…………」

そして朝起きると隣でスースーといい夢でも見てそうな顔をして寝る大貴。

「うッ…………」

急に下腹部が痛くなりもしかしてと本能的にトイレに駆け込むと案の定女の子の日。来たってわかった瞬間に体が重くダルく何もする気が起きない。私のはだいぶ症状が重たいからここ3.4日はしんどい。

『はよ………』

「おはよ」

『どうした』

ソファーに座ってブランケットに包まってたら疑問を抱いても仕方ないけど、そんな余裕はなく察しろよ！と心の中に留めて無視をした。

『どした？ん？』

「………」

『ぁ、』

さっき痛みを抑えるために飲んだ薬がテーブルに置いてあることに気づきやっと察した。女の子と経験を重ねすぎて灯台下暗しなんだよ。きっと。最中の前後と最中さえ優しくしてもそれ以上の関係に発展しない大貴はこんな経験を味わったことがないんだろうな。

『なんかほしいものある？』

「いい」

『………ベッド行く？』

「ここがいい」

『寒くない？大丈夫？』

「ん」

前言撤回させていただきます。
きっとこれは慣れてる。大貴の質問に対して素っ気なくしたのに分かったといい、キッチンで何かしてると思えばテーブルに湯気が上がったココアが入ったマグカップを置いた。ココアって女の子の日にはいいらしいね。なんて男性が普通に生活してても身につかない知識が彼に付いていることに慣れを感じた。

「ありがと」

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