短編集 II

サイフ｜cnn ページ39

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サイフ
cnn









「りょーすけ」


山『ん？』


「りょーすけは彼女にどれくらい貢いでる？」


山『別れたわ』


「あーそうなの？」


山『そうなんです』


「振られたんだ」


山『何で別れたイコール振られたなんだよ』


「りょーすけモテないから」


山『うるせ、男遊び激しかったから別れた』


「前の彼女もそうじゃない？笑」


山『もういいわ！で、Aはなんの用？』


「ゆーり」


山『ちぃ？』


「ん、最近、本当ここ数ヶ月デート行く度に高い物買うの」


山『ちぃそんな高い物持ってた？』


「違う、私に買うの」









私は奢られるのが嫌いだから何もかも割り勘で、ゆーりもそれが良いねって言ってた
この前だって、りょーすけの前の前の彼女と別れた時も

『涼介は貢ぐから飽きられるんだよ』

って言ってたくせに当の本人はデートに行けばブランド物のお店に行って服を買ってくれて、
お家デートでゆーりの家に行くと見ただけでわかるブランドのアクセサリーを飲み物感覚で渡してくる









「急にだよ？！」


山『いんじゃない？』


「良くない！ゆーりにこれ可愛いねとか言えないし、気を遣って、逆に気疲れする」


山『本人に直接言ったら？』


「何を考えてるのか分からないから余計に言えない」


山『ふは』









『なんの話？』


山『撮影終わった？』


『うん』


「じゃあ私たち行こ」


『あー、機材トラブルで後20分くらいかかるって』


山『そうなんだ』









あれ？空気重くない？









大『疲れたー』


「おつかれ」


大『あ、うん』









大貴もこの空気の重さに気づいたみたいで、
私の前にりょーすけが座って、ゆーりは鏡のある方に座って大貴は

『何この空気』

ってボソッと私に耳打ちをしてくる
そんなのこっちが聞きたいよだと思う









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機材トラブルも復活して撮影もスムーズに進んであっという間におわった









『帰ろ』


「ん？」


『ほら行くよ』


「あ、うん」









ゆーりと私は車が違うから一緒に乗る時はどちらかの家に泊まりに行く時だけど、、




今日って泊まる約束してたっけ？と思いながらもゆーりの方面の車に乗り込んだ









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