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『なんかあった？』
いつもみたいに優しい言葉をかけてくれて、悩み事を打ち明けて一緒に考えるのが好きだったのに、
今日は何だか気づいて欲しくなくて、
なんでもない、お風呂入ってくるね
と素っ気ない態度を取ってしまった
「慧〜ドライヤー知らない？」
『乾かしますよ、お嬢様』
「何それ笑」
『んー？初心忘るべからずってね』
「え」
『ほーら座って』
慧の指は女の私なんかよりも綺麗で長い
乾かすときの優しい触り方だったり手櫛をする時に引っかかっても痛くないように優しく通してくれる
『おっけい』
「私も慧の髪乾かしたかった」
『じゃあ明日乾かしてよ』
「うん」
結婚したらこんな会話もなくなっていくのかな…
って、私相当拗らせてるよ
ムギュ
『またその顔、言いたくなかった言わなくても良いけど、俺が何かしたなら言って欲しい』
「私が悪いの」
『ん？』
「今日ね友達と映画見に行ってね、5年付き合ってたカップルが環境の変化で別れてしまうお話だったの」
『俺たちには関係ないね、就職してるし』
「でもね、カップルじゃなくて夫婦に変わるのも環境の変化だし、子どもが産まれるのも環境の変化でしょ？」
『そうだけど、それって自分たちで築いていくものでしょ？』
「…」
『就職は生きて行くために必要だけど、結婚とか出産って自分たちが幸せを作っていくものだと俺は思うよ』
「そうかもしれない」
『その幸せを築いていく中で押し付けあったりすることで別れたりするものだと思うな』
結婚したことないから分からないけどってフニャッと笑う慧とこの先もずっと一緒に居て、新しい家族を作っていきたいって今は自身を持っていえる
今日からまた仕事が始まる
昨日のモヤモヤが晴れたおかげか今日はスッキリとして心地の良い朝を迎えた
「お疲れ様でした」
〈おつかれ〜〉
仕事もあっという間に終わり、1日ってこんなに早かったけ？って思うほどだった
家につきいつものようにご飯を作り、食卓に並べていく
『ただいま』
「おかえ…り」
『A、結婚しよ』
「え…」
大きな花束を持った彼がそこに居た。
『絶対2人で幸せになろ』
「うん！」
そして慧に勢いよく抱きついた
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ナコ(プロフ) - りこさん» はじめまして(^^)嬉しいコメントありがとございます！ (2021年3月18日 0時) (
レス) id: b62b29367c (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - はじめまして、ナコさんの書く短編集、サクッと読めて尚且つ内容が綺麗にまとまっているので好きです！これからも応援してます〜 (2021年3月13日 7時) (レス) id: 0f2ded4113 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナコ | 作成日時：2021年2月27日 18時
