歪んだ夕日 IV (ページ9)

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「アオイちゃん！」

アオイ〈何〉

「大貴、クルーズに変えるって、」

アオイ〈は？〉

「さっき変えるって言ってて」

マナ〈それマジ？〉

「うん、」

マナ〈先生！今から変えてもいいですか〉

先生〈ダメです〉

伊藤〈先生、僕参加したいんですけど間に合いますか？〉

先生〈1人か？〉

伊藤〈はい〉

先生〈あぁ、大丈夫〉

ユリ〈は？何で増えていいのに減ったらダメなの〉

アオイちゃん達が文句を言っている間に出発することになり、物凄く申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
気球組の列を見送って戻ろうと後ろを向くと、

『何してんの』

「………別に」

『アイツらに俺がどっちに行くか聞かれたんだ』

「知ってるなら聞かないでよ」

『俺にプライバシーもクソもねぇな』

「私なんか色々巻き込まれてる気がする」

『俺もお前の恋愛に巻き込まれてる気がするんだけど』

返す言葉がない。
さっきからこの繰り返し。沸々と伊藤くんへの不満が湧き上がってくる。余計なことしやがって、、と。

クルーズ組は夜まで時間があるからさっきのペアがいる人達はそこで動くらしい。
取り敢えず、2人1組となって迷子や困った時に1人にならないようにということらしい。

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