歪んだ夕日 IV (ページ27)

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塾には休憩スペースがあり、そこでお昼ご飯を食べる。
私たち以外にも今日終業式のところがいたのか、ちらほらといた。

伊『あげる』

「え、」

伊『好きでしょ？ピザまん』

「好き」

伊『だからあげる』

「いいの？」

伊『うん、俺肉まんあるし』

「ありがとう、、！」

伊『１つお願いがあるんだけど』

少し真剣で、少し企みを含んだ笑顔の慧に恐怖を覚えて、「何？」とは聞けず黙り込むと、

伊『ここ一緒に行こ』

「いちごだ！」

伊『ここ、カップル限定でこのメニューが食べれるらしいからさお願い！行こ！』

「いいよ」

私が考えていたこととは打って変わって、カフェの夜ご飯にクリスマス限定のいちご尽くしのデザートプレートが目当てらしい。でも、クリスマスって24日なイメージだから家族と24日にクリスマスパーティーをするから25日に少し違和感を覚える。

伊『そう言えば伊藤振ったんだって？』

「うん」

伊『なんか途中までいい感じじゃなかった？』

「うん、でも大貴なら突っかかってる姿見たら無理かもって」

伊『あー修学旅行呼び出し事件』

「事件って大袈裟」

伊『大ちゃんのこと庇いたい気持ちから断ったの？』

「ちが、。余裕がなさそうに見えるじゃん？もう少し男らしくいてほしかっただけ」

伊『男らしいか、………』

「ん？」

伊『大ちゃんと伊藤って真反対だからさ、伊藤も余裕なかったんだろうね』

「どうなんだろ、」

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