四十三 ページ44
どっどっどっどっとうるさい自分の鼓動の音と、対して動いていないにもかかわらず流れる少し冷たい汗。手はほんの少しだが震える。
そんな緊張というものの全てを今まさに体感している俺の前に谷沢は現れた。
あかん、今日俺死ぬかもしらん。
直近にあった様々な事件のおかげで、今までの谷沢と俺の関係にまた戻れたような気がしていた。
でも、本当に"今まで"の関係で良いのか。それはずっと俺の心の中にあった。だから賭けを持ちかけて、そのときの勢いでこんなことを言ってしまったが、軽率だった。
もちろん今は楽しい。皮肉にも谷沢は可愛い。黙ってれば女の子らしいしモテそうだし。話し出すと女の子のおの字も無くなるが、谷沢との会話は変に気を使わなくて済むから楽しい。いや普通に楽しいな今日。
こんな俺の都合で谷沢を連れ回していることも申し訳ないし、勢いで想いを伝えたところで谷沢の気持ちはわからない。やっぱり今までの関係でよかったのかもしれない。
谷沢を甲子園に連れて行く、いつかの約束を谷沢は覚えているだろうか。
そんな谷沢にとってはくだらないであろうことを考えているうちに映画は終わっていた。
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にゃあ - はなつーさん» おー!おめでとうございます! (2020年3月21日 0時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
はなつー - にゃあさん» ありがとうございます泣 無事合格してました!! (2020年3月19日 20時) (レス) id: 9942ee8606 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 作者様が第一志望に合格しますように。 (2020年3月16日 15時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 待ってますね。がんばってください! (2019年12月12日 16時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 受験生さんだったんですね!かしこまりました。再開されるまで楽しみにしています!がんばってください! (2019年12月11日 1時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
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