三十六 ページ37
私たちの騎馬戦は部対抗のトーナメント式。騎手はその部の主将で、騎馬は部員から選ばれる。
そして、ここ数年トーナメントの決勝は野球部と陸上部の間で行われている。
今までは主将が男の先輩だったからいいものの、今年は女の私だし相手は石川。 正直なところ勝算がない。 しかしまあ、石川に負けるわけにはいかないのでもう既に入念に作戦を立てている。
「当たり前。 女の子やからって手加減せんで?」
「当たり前」
石川に女の子扱いされるのに慣れず、少々ドキマギしてしまう。
「そうや、谷沢」
「なんや?」
ええこと思いついた、と言わんばかりの悪い表情。 多分、こいつはろくなことを言い出さない。
「騎馬戦に負けたら、勝ったやつの言うことなんでも聞くっていうんはどうや?」
にやにやしながら石川は提案する。
「なんやそれ。 そんな中坊がするような賭けして楽しいか?」
負けて石川の言うことを聞くなんて死んでも嫌だから、煽りで回避しようと試みる。
「はあん。 谷沢、負けるんが怖いんか。 俺のこと煽ったら諦めてくれるやろうなんて甘いで」
見透かされている。
「負けるんが怖いわけあらへんやろ。 だって私が勝つねんから。 その賭け、乗ったで」
長月の長い夜、私は自分の単純な性格を恨んだ。
*
おかげさまで受験を終えました!
結果はまだ出ていないため、毎日不安な日々を過ごしています…。どうか皆さま、わたしの第一志望合格を祈っておいてください!!笑
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にゃあ - はなつーさん» おー!おめでとうございます! (2020年3月21日 0時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
はなつー - にゃあさん» ありがとうございます泣 無事合格してました!! (2020年3月19日 20時) (レス) id: 9942ee8606 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 作者様が第一志望に合格しますように。 (2020年3月16日 15時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 待ってますね。がんばってください! (2019年12月12日 16時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 受験生さんだったんですね!かしこまりました。再開されるまで楽しみにしています!がんばってください! (2019年12月11日 1時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
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