三十三 ページ34
持ち金も少なく、何より面倒だから断ろうと思っていたのだが、気づけばラーメン屋の暖簾をくぐってしまっていた。
「いつもの二杯!!」
"いつもの" で通じるほどこいつはこの店に通っているのかと思うと笑ってしまう。
「……って! 俺にメニューの決定権は無いんか」
「まあまあ我慢してや。このラーメン二杯頼んだら安くなるねんって。ほら、私の優しさやん?」
女の子とは言えども小突きたくなる。結局俺が奢らせられることに変わりはないのだ。
へいお待ち、というおなじみの声とともにテーブルに置かれた背脂マシマシのラーメン。それをなんの躊躇いもなく豪快にすする谷沢には頼もしささえ感じる。
いきなりだ。
ふわりとシャンプーの匂いを漂わせ、谷沢がこちらを向いた。
「石川って好きな人とかおるん?」
あかん、ラブソング流れ出してまう。
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にゃあ - はなつーさん» おー!おめでとうございます! (2020年3月21日 0時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
はなつー - にゃあさん» ありがとうございます泣 無事合格してました!! (2020年3月19日 20時) (レス) id: 9942ee8606 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 作者様が第一志望に合格しますように。 (2020年3月16日 15時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 待ってますね。がんばってください! (2019年12月12日 16時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 受験生さんだったんですね!かしこまりました。再開されるまで楽しみにしています!がんばってください! (2019年12月11日 1時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
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