二十七 ページ28
どうしたものかと、俺は考えていた。
学校を休めば、噂に負けた俺になる。谷沢にも怒られる。
だからと言って、何も考えずに日々を過ごしていても、噂が絶えるわけでもないし、谷沢にますます迷惑をかけるかもしれない。
「弱ったなあ」
ベンチに腰掛け、横に置いてあったいちごミルクを__
「えっ! なんでいちごミルクあんのや?」
そこらにあるいちごミルクを疑いもせずに手に取る自分に嫌気がさす。
「私が置いたんや」
垣根の辺りからがさがさと音がしたらと思ったら、谷沢が体のあちこちに葉をつけて出てきた。なんていう登場の仕方だ。
「びっくりしたあ! なんやそのけったいな出てき方は……」
谷沢は俺の言葉など聞こえないとでも言うように澄ました顔をしている。
「おい、石川。この谷沢様があんたのために、この状況を打破する作戦を考えてきてやったぞ」
腰に手を当てて、いわゆる仁王立ち。
その姿はとても頼もしいようにも見えるが、瞳の奥は揺らいでいた。
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にゃあ - はなつーさん» おー!おめでとうございます! (2020年3月21日 0時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
はなつー - にゃあさん» ありがとうございます泣 無事合格してました!! (2020年3月19日 20時) (レス) id: 9942ee8606 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 作者様が第一志望に合格しますように。 (2020年3月16日 15時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 待ってますね。がんばってください! (2019年12月12日 16時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 受験生さんだったんですね!かしこまりました。再開されるまで楽しみにしています!がんばってください! (2019年12月11日 1時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
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