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雪兎さんリク! そっくり syp&cn ページ41

チーノside

今日はショッピに誘われて猫カフェに来た。
まずもってカフェも行かなければ動物は鳥以外特に興味が無い俺にとってなんだか新鮮。
席に案内され、飲み物を頼み届くのを待つまで俺と彼はお店内で自由に動き回る猫たちを見つめていた。

「わぁ〜いっぱいおる…!」
いつも見せないような輝いた瞳に溶けきった表情で猫を見つめる彼。

頬をやや赤く染めて無邪気に笑うその姿は面白かった。
彼のように俺も猫たちを観察する中で1匹の猫を見つける。

「なぁなぁ、あの猫ショッピに似てへん?」
そう俺が指さしたのは窓際で体を丸めて日向ぼっこをしている猫。

焦げ茶のところどころ無造作に跳ねた体毛に細い身体。
その猫はひとつ欠伸をして尻尾を揺らしている。

「そうかぁ?俺あんな可愛くないで」
なんて彼と笑っていると噂をされているのに気が付いたのかその猫が俺たちのところに歩いてきた。

気だるげなツリ目で俺を見上げると俺の膝の上に飛び乗ってくる。
窓際と同じように猫は丸くなり、膝に確かな重量と温度を感じた。

「む、なんでチーノやねんずる〜」
唇を尖らせる彼に見せつけるように猫の背中を優しく撫でる。

「なぁん」
そう短く鳴いて猫は手足を伸ばした。
柔らかくてその温かい感触が心地いい。
右側から向けられている嫉妬の眼差しを無視していると。

「みゃう」
俺らの足元でまた別の鳴き声がした。
視線を落とすとそこにはふわふわの白毛の猫がいる。
目を細められており、口元からは赤い舌が覗いていた。

「その子が俺ならこの子はチーノみたいやな」
彼が白毛の猫においで、と腕を広げると猫は彼の膝に飛び乗る。
彼は猫の頭を愛おしそうに撫で、舌をつついた。

「ほら、舌出てんで」
仕舞うようにつつくと猫は舌を引っ込める。
が、彼が手を離すとすぐにちろりと舌を出した。

「あ〜ほんま可愛い」
上擦った声色と共に表情を歪める彼。

そんな彼の肩を叩いて俺もんべ、と舌を出してみる。
彼は笑って俺を叩いた。

「お前がしても可愛いないわ!笑」
猫に向けるものとはまた違った笑みを見つめながら俺は微かな優越感に浸っていた。

「なんでや!笑」
叩かれた場所を擦りながら笑い合う。

この時間が酷く心地良い。
真綿のような微睡みに包まれながら俺は猫を撫でる。

猫もまた心地良さそうに目を細めた。
こういうのもいいかもしれない。
彼がいなかったらこういった所に来ることはなかっただろう、と彼とどこかへ出掛ける度に思う。
だから彼に向かって呟いた。


「次は、一緒にどこ行こうな」

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ぽっとけーき(プロフ) - ここでのリクエストは更新停止中の続編(https://uranai.nosv.org/u.php/novel/hana2006094/)に書かせて頂きます (8月5日 19時) (レス) id: 300a10b231 (このIDを非表示/違反報告)
けちゃっぷ - グロい系は地雷なのでその辺よろしくお願いします! (8月5日 0時) (レス) id: ab3c60d0f5 (このIDを非表示/違反報告)
けちゃっぷ - 初コメ&初リク失礼します!syo×siがみたいです... ちなsiさんは受けでお願いします! (8月5日 0時) (レス) id: ab3c60d0f5 (このIDを非表示/違反報告)
ミール - クロノアさんが攻めのトラゾーさん受けがみたいです!! (7月23日 19時) (レス) id: 9c2c150933 (このIDを非表示/違反報告)
憐華 - ぽっとけーきさん» わかりました………!ありがとうございます、!! (2023年4月26日 0時) (レス) id: fab616ee26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽっとけーき | 作者ホームページ:https:  
作成日時:2023年2月3日 19時

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