事故が起きたのは ページ10
名取side
中「俺も、聞いた話だから詳しくは知らないんだけど。今日は、薮ちゃんと山ちゃんがロケの日で、運転に悪いところはなかったんだって。ただ、うちのADが、運転手に話しかけてたみたいで。
それで、ちらっと後ろを見た時に、ブレーキを踏んじゃって、後ろを走ってた大型トラックが追突して。でも、その前から、後ろのトラックが近いことを薮ちゃんは気づいてたみたいでね?…ぶつかる寸前、山ちゃんを運転席の方に突き飛ばして、守ったって。」
やっぱり彼は、優しい人だ。どこまでも。
pruuu (電話の相手の会話は『』にします。)
名取「はい。」白石『あ、名取先生?山田さん、目覚めたみたいなの。今手が離せないから、見に行ってくれない?』名取「分かりました。」白石『とりあえず、後遺症とかがないか、それから、痛みや異変は感じないか、とかチェックしてくれるだけでいいから。』
慧「そーま?…どうしたの?」名取「山田、目覚めたって。ちょっと行ってくる。」
光「待って!!俺達も行く。」名取「…わかった。」
すぐにICUに向かう。そして、みんなを招き入れた。
高「ICUなんて、初めて入った…。俺ら、入っていいの?」名取「うん。」知「ほんとにテレビで見る通りだね。」
感激しているみんなを無視して、山田に近づくと、ぼーっとしていた山田が顔を上げた。
山「あ、名取先生だ」名取「なに、急に。」山「医者やってる颯馬とか、初めて見た。…ちゃんと医者だったんだね。」名取「失礼な…。それだけ、人をからかえたら、もう大丈夫だね。マスク、辛くない?って、ちょ…」
山田は息苦しいのか、酸素マスクを外してしまう。すぐにつけ直して、濃度を下げる。
名取「ダメに決まってるでしょ。」山「えぇー…」名取「とりあえず、全員の名前は、言えるね?」山「うん。」名取「おっけ。じゃ、手、ここまで上げて、そう。そのままキープして」
中「何してるの?」名取「後遺症がないかのチェック。」中「へえ。そうやるんだ。」名取「ていうか、これやるの俺じゃないはずなんだけど…」岡「ちがうの?」
藍沢「本当は俺だ、だが、名取の知り合いなら名取がやるべきだ。俺は生憎忙しい。」名取「忙しそうには見えませんけどね…」藍沢「チェックは?」名取「大丈夫です。」藍沢「そうか。…後遺症はないが、事故の損傷がひどい。退院までは、まだかかる。リハビリもコツコツやっていってくれ。」山「分かりました。ありがとうございます。」
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作者名:救命医を目指すとびっ子 | 作成日時:2018年10月28日 1時