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目のやり場がないように微妙に目を逸らしながら前を開けられていたNameのシャツのボタンを大雑把に留めた。

枕元に放置していたハサミでNameの縄を切り、手首と足首に残った縄は怪我をさせないように手で解いた。

自分は窓を突き破り、顔と言わず腕と言わずあちこち血を流しているのに。

そして手塚はNameを横抱きに抱き上げた。

手塚「ガラスが散ってるから」

自分は土足だから大丈夫だと言いたいのだろうか。突っ込んだ上半身は傷だらけなのに。

玄関にはNameの靴が大事な客の方のように揃えてあった。

それを這いてちょっとだけと部屋に戻り、パソコンのケーブル類を全部抜く。
すぐ現場保全がされるだろうが、ネットに繋いだ状態のままうっかりキーでも触られたらことだ。

そして外に出る。

手塚「車、気づかれないようにちょっと離して停めたから、少し歩くぞ。」

Name「うん」

Nameは答えながら手塚がほとんど手探りで留めてずれているボタンを上から順に留め直した。

途中で自販機を見つけ、手塚の袖を引っ張る。

Name「お茶奢って。あいつの指思い切り噛んだから、口の中あの男の血の味で気持ち悪い」

手塚は以前アイスを奢ってくれた時のように自販機に小銭を入れた。

お茶のペットボトルを買い、行儀が悪いが道端に座り込んでお茶で何度も口をすすぐ。
気がすむまですすぎ終えたときには、もうペットボトルが空になっていた。
そのまま自販機のゴミ箱に捨てる。

Name「お財布どっか行っちゃった。出てこなかったらカード止めたりめんどくさいな」

手塚「警察があいつの行動経路をたどるから見つかるよ。お前を拉致してからここまで直行だろ、どうせ。車か部屋にあるって。そうじゃなかったら基地内か。」

Name「そういえば」

Nameはポケットから携帯を取り出した。つけていた「お守り」を外して返す。

Name「ありがとう。ご利益絶大だった。お守り開けちゃったのに神様って心広いのね。」

手塚が受け取ってポケットにしまう。

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misteriascat(プロフ) - 完結おめでとうございます!ぜひその後の結婚生活等の日常を短編形式でもいいので番外編として書いてもらえると嬉しいです! (2020年4月6日 11時) (レス) id: f450a482f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2019年7月8日 19時

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