手塚の守りたい人は図書隊の高嶺の花2 (ページ12)

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そのころ手塚は小牧の部屋に転がり込んでいた。

手塚「あぁー、今頃なにばらされてるんだか」

小牧は笑いながら手塚に新しいビールを渡した。

小牧「まぁ、女友達と夫婦間に内緒は存在しないものだから。手塚と苗字さんも結婚したらそうなるさ。」

それにしても、と小牧が苦笑する。

小牧「正直2人に先こされるとはおもってなかったな。もう少しは回りくどい状態が続くと思ってたかくくってたんだけどな」

手塚「うわ、たかくくられてたんですか俺たち...っていつから！？」

小牧「結構前から」

小牧はしれっと笑った。その笑いは柴崎に似ている。

しれっと笑いつつ結構きついところも。

小牧「苗字さん恋愛慣れしてそうで全然慣れてないみたいだから自分の気持ちに気づいてなさそうだったし、手塚は手塚で恋愛下手だしね。二人とも他の事なら器用に立ち回るのに」

向こうもずっと思ってくれていたと思っていいのだろうか＿などと考えかけてその弱気を振り切る。

それを不安に思うのはNameに失礼だ。

お互いずっと前から意識してきた。それは知っている。

正面から向き合わないで背中で互いの気配を探って。

ようやく互いに振り向いた。

互いが見つかって互いに預けた。

「...大事にしたいです」

回りくどかったけどいい恋にたどり着いたね。

小牧がそう言って乾杯の様に缶を軽くぶつけて

「そう思います」

と手塚も言葉少なく答えた

-Fin-