処方箋の裏側で 1-4 【ウーユリーフの処方箋】

一緒に ページ46

「え……？」


衝撃的な言葉に、思わず聞き返す。
“一緒に死ぬ”なんて、マツリらしくない言葉だ。マツリは、どうしても生きたいと思うような、そんな執念があるような気がしていたけれど。




「俺も、ひとりは嫌だからな。どうせ死ぬなら、マイと一緒がいいんだ」


「………………」

「はは、驚いたか？俺だって、こういう事を思ったりするさ」


困ったようにマツリが笑う。
私はといえば、別に引いたりは全然しないけど、ただただ意外に思っていた。でも、どこか嬉しさも感じていて。

…でも。



「……でも、もしここで死んだら皆に怒られちゃう。それに…
“元の世界に帰る”まで、“約束”は果たせないでしょ…？」

「…！あぁ、そうだな」



あの時マツリと交わした“約束”。
“元の世界に帰れたら”という条件の下に成り立ったその“約束”だけが、今の私の帰る理由だった。最初は、この世界にずっと居たいなんて、考えていたのに。

――それだけ、私はマツリに依存しているんだなぁって思う。
…例えその約束が、“鎖”になっているとしてもいいなんて思うほどに。




「なら、まずはこのゲームをクリアしないと。
俺は……ヒロインも、キリオも、助けたいんだ」

「うん、私も…皆のことを助けたい」



“鎖”だったとしても構わない。今この瞬間マツリと居られるのなら、それでいい。

だからどうか、もう少しだけ。
もう少しだけでいいから、この一瞬が終わりませんように、なんて。









――
日に日に増していくマッツンのやんでれ感(性癖)
口に合わなかったらごめんね

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