花のち晴れseason1 (ページ31)

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story32 ページ31

俺は家に帰った

道明寺さんに助けられたあの日からずっと、全力で走り続けてきた。
大切なものを守るために、なりたい自分になるために。

“英徳のために、西留めぐみと付き合え”

海斗に言われたが、俺はAが好きだから付き合えるわけない。

晴父「全てが神楽気家にふさわしいかを見定めるテストだと言ったはずだ」

ベッドに横になってる俺に聞こえてきた声。
視線を向ければ、お父さんがいた。
横になっていた体を起こした。

晴「…分かってます」

晴父「いや、お前は何も分かっていない。
分かっているならば、Aさん執着したりしない」

晴「え…？」

晴父「実はなAさんお見合いをするためにいまニューヨークへ行っているみたいだ。相手はたしか倉持裕太さんだったかな？彼女は新たな道へと進んだ」

晴「え？Aが結婚？なに言ってるんですか？冗談でしょ？」

晴父「冗談じゃない。冗談だと思うのなら家に行ってきたらいい」

なに行ってんだよ。ニューヨーク？だから学校へも来ないのか？

晴父「晴。お前明日スーツを作りにいくぞ。週末少し付き合ってほしいところがある」

俺は家を飛び出してあいつの家へと走った

ピンポーン
兄「は、は、は、晴！」

晴「お兄さん！Aは？どこにいますか？」

兄「お前もしかして聞いたのか？あいつの見合い…」

晴「嘘ですよね？Aがお見合いでニューヨークって」

兄「嘘じゃない。明後日まで帰ってこない。晴。お前なに考えてる？あいつになんで辛い思いさせてんだよ！俺はお前となら認めてやったのに！！あいつ無理してんだよ。早く結婚して子供作ってお前のこと忘れたいって。お前がそんなやつと思わなかったよ！」

お兄さんに俺は胸ぐらも持たれ殴られた

兄「もうAの前に現れるな。いいな。
あいつは新たな人のことを好きになるんだ
邪魔をするな。あいつの決断の邪魔を…」

なんでこんなことに、なってしまうんだ。