作業 ページ40
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BC side
「んっ、」
痛んだ身体をほぐすように伸びをした。
時計を見ると自分が作業していた時間よりかなり進んでいて、熟睡してしまったことを理解するのに時間は要さなかった。
「ん?」
デスクの上にはペペロが置かれていて。
その横には
'' オッパへ ''
'' 作業室に忘れ物を取りに行ったらオッパが寝てたから、吃驚した笑 いつもお疲れ様!ペペロあげるね! ''
と、メモが貼られていた。
そのメモだけで一気に疲れが吹き飛んだ。
早く家に帰ってAに会いたい。
*
作業をキリのいいところまで終わらせて、速攻で宿舎へと帰る。
「あ、オッパ、おかえり〜」
「あー、A〜」
Aに凭れ掛かると吃驚しながらも受け入れてくれる。
「はは、熟睡してたもんね、お疲れ様」
「ん〜、A〜」
「くすぐったいよ、」
スリスリと頬を擦り寄せてAを感じる。
この時間が本当に堪らない。
抱きしめる腕に更に力を入れる。
…このままもっと力を入れたら、骨が折れていしまいそうだ。
もし、そうなったら、
Aは余所見をせずに、ずっとここにいてくれるのかな。
「オッパ?」
怖い顔をしていたのか、Aは心配そうに見上げた。
「ん?あ、ごめん、」
「オッパ、やっぱり疲れてるんだよ。」
「はは、そうだな、今日はもう寝るよ。」
「うん、私ももう寝る。」
「おやすみ、A。」
優しくAの額にキスを落とす。
「いい夢見てね」
「オッパもね」
自室へ戻る彼女の小さな背中を見送る。
もし、Aがここを離れたいと言ったら、
その時は骨を折って、外に出られないようにしよう。
愛してるよ、A。
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作者名:LUNA | 作成日時:2024年2月11日 0時