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HN side
額にヒンヤリとした何かを感じて目を覚ます。
身体がだいぶ楽になった気がする。
そして、ベットの傍にはAさんがいた。
続く沈黙を破るように彼女に話しかけると、どうも彼女はずっと傍にいてくれたみたいだ。
更に飲み物とゼリーまで。
俺はあんなことをしたのに、なんで君はそんなに優しいのだろう。
そそくさと部屋を出ようとしたAさんの手を掴む。
ふわっとあの石鹸のような香りがする。
やっぱり、あの時運んでくれたのもAさんだ。
もっと、話したい。
けど、そんな願いは彼女には届かず、
｢い、行かないで｣
静かなこの部屋に、俺は消えるように呟いた。
｢ジソンアー？大丈夫ー？｣
｢あ、スンミナ、｣
医務室の先生に体温を測ってもらって、Aさんから貰ったゼリーを2つとも食べ終えたあとスンミナがやってきた。
｢寝不足なんでしょ｣
｢あはは…｣
｢はぁ、全く。倒れた時ヤバいって思ったんだからね、｣
｢ごめん、｣
｢ん、でもそれぐらい作業頑張ってたってことだもんね｣
｢まぁ、｣
｢あ、Aがここまで運んでくれたんだよ。｣
｢知ってる｣
｢このゼリーと飲み物…もしかしてA？｣
｢うん……ってか、なんで分かったの？｣
｢こんな事するのAしかいないじゃん｣
｢ちゃんとお礼言えたの？｣
｢…｣
ちゃんとお礼出来ていない、かも、
黙り込む俺を見て、スンミナは鼻で笑った。
｢ジソンア、そろそろ大人になりなよ｣
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作者名：LUNA | 作成日時：2024年2月11日 0時
