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「Aさん！！」
「………っ！！」
パッと目を開けると、私の目の前にあったのは心配そうな顔をして私を覗き込むキヨくんの顔だった。
とてつもなく怖い夢を見ていたからか、彼の顔を見た安心からか、私の瞳からはボロボロと涙が溢れる。
「キ、ヨ…くん、」
「魘されてた。大丈夫？」
私が体を起こせば彼がぎゅうと優しく手を握ってくれる。
よく見ればリビングのソファで寝てしまっていたらしい。私の体の上にはあたたかな毛布がかけられていた。
「……夢の中で、ずっと「誰か助けて」って心の中で叫んでたの…そうしたら、ね…キヨくんが、助けてくれた」
ありがとう、そう笑いかければ目があった瞬間、視界が暗くなる。
気がついたら私は、キヨくんの腕の中に居た。
「Aさん…俺が、絶対に、守るから」
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作者名：なちこ | 作成日時：2021年3月2日 4時
