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どれだけ眠っていたのだろう、ふと気がつくと大好きなまーくんの匂いと優しくトントンとリズムを刻む背中の大きな手。
「まーくん？」
「A起きた？」
ごめん！と起き上がろうとする私の肩をゆっくり押し返しておひさまのような柔らかい笑顔で
「今日はのんびりしよ？」
そう言って頭を撫でてくれた。
「早起きしてたのに…また寝ちゃってごめん」
「楽しみで早起きしちゃった？」
「うん、でも…」
まーくんがふふっと笑うからその大きな手から振動が伝わる。
「女の子はしんどいね」
「え？なんでそれ…」
「薬の箱があったから」
恥ずかしい…
彼の前で女の子の日だった事は今までだってあったけど今日は特別恥ずかしい。
「もうすぐお薬効いてくると思うから」
「ん、それまでおまじないしてあげる」
まーくんも私の横に転がってうしろから私のお腹に手を当ててくれた。
「早く元気になーれ」
「ごめんね、せっかくお休み取ってくれたのに」
「どこかに行きたいわけじゃないよ？Aと一緒にいたいんだから」
「でもまーくんイベント好きでしょ？絶対張り切ってたでしょ？」
「はは、バレたか(笑)」
「せっかくの付き合って1年の記念日なのにこんなになってごめん…」
「謝る事じゃないでしょ？」
私のお腹を撫でてくれる手はとても優しい。
「お出かけはいつでもできるよ？だから今日しかできない事をさせてよ」
「今日しかできない？」
「そう、Aを思いっきり甘やかす事」
嬉しくて彼の手の上に私の手を重ねた。
まーくんの温かさに包まれてるうちにまた眠ってしまって次に目が覚めたら美味しそうなにおいが漂っていた。
「あ！起きた？どう？マシになった？」
「うん、楽になったよ」
「見て見て！まーくんスペシャル！」
キッチンからはクリームシチューのあまいにおい。
「作ってくれたの？」
「なんとなく身体に優しそうな料理にしてみました」
一緒にはふはふしながら温かいクリームシチューを食べてずっとくっついたまま借りてきたラブストーリーのDVDを見た。
「ちゅーしてもいい？」
「なんで聞くの？」
「なんとなく…」
「じゃあちゅーしてもいい？ 」
「いや、オレが聞いたんだけど」
「私はいっぱいちゅーしてほしい。でも…できないけどいいのかな？って…」
「んふ、心配してくれたの？
次に会える時に今日の分もスるから(笑)」
その夜はずっと甘いキスを繰り返した。
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作者名：＊hana＊ | 作成日時：2018年3月21日 13時
