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くっつきたい【A】 ページ1
今年の夏は猛暑だと随分前から聞いていた。
梅雨明けが早かったこの夏、毎日見るだけでうんざりするような灼熱感溢れる天気予報。
それを見たところで暑さは変わらないから…と天気予報を見るのは止めた。
夜になっても気温は下がらずエアコンの切り時がわからない。
髪の毛を乾かして洗濯機のタイマーをセットしてリビングの照明を消した。
「まーくん、おじゃましまーす」
気持ちよさそうに寝息を立てている恋人の邪魔にならないようにそっとタオルケットの中に足を忍ばせる。
まーくんは体温が高めで汗かきさん。
あまり距離が近くなるとお互いに暑くなっちゃうから少しだけ隙間を開けてまーくんの寝顔をそっと見上げた。
少しだけ緩んだ口元、鼻筋の通った高い鼻からは規則的なスースーという音がして閉じられたまぶたの上には長いまつげ。
起きている時の目尻にシワを寄せた笑顔も大好きだけど静かな寝顔も美しくて大好き。
しばらく見ていたけどあまりにも気持ちよさそうに寝ているから邪魔しないでおこうとまーくんに背中を向けるように寝返りをうった。
ほんの少しだけ端によってまーくんの眠りスペースを広くして。
残業続きでお疲れのまーくんが少しでもぐっすり眠れたらいいなぁと思ったから。
目をつぶってその規則的な寝息を感じてたらまるで催眠術にかかったみたいに私も心地よくなってまぶたが少しずつ重くなってきた。
夢と現実の間でウトウト…
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作者名：＊hana＊ | 作成日時：2018年3月21日 13時
