生まれたということ ページ28
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ついにやって来たこの時。ご飯を食べ終わって、お腹がズキっと痛んだ。食べ過ぎたかなと思って、普通にお風呂も入ったけど、どうも様子がおかしい。
『裕一郎』
「ん？」
『陣痛来たかもしれない』
「……え？」
『なんかお腹痛いかも』
「痛いかもってなんだよ、病院行こう。まず電話か」
『うん』
時間を確認したらまだ病院に来るほどじゃないと言われたけど、様子を見たいから一旦来て欲しいと言われた。
「入院セット持ったし、よし。大丈夫」
『予定日まだなんだけどなー……大丈夫かな』
「あくまで予定日だからな」
『ねえ……落ち着きすぎて逆に頼もしい』
病院に着いて診てもらったら、もう入院しましょう。と言われて今夜から病院生活が始まる。
初めの頃より痛むお腹に、どんな体勢をしてもマシにならない。
裕一郎は予定日の前後一週間オフにしてくれた。
だからずっと傍に居てくれる。本当に心強い。
陣痛に耐え続けて二日目。もう私の体力も限界が来ていて、少し寝かせてもらった。まだ眠たいし疲れてるけど、そろそろ生まれる準備が出来たらしい。
立ち会いじゃなくて、外で待つ裕一郎へ最後に握手と頭ぽんぽんとチューをしてもらって元気ラブパワー全開。
そして予定日ピッタリ。元気で可愛い女の子が生まれた。
胸の上に寝かせてもらって、まじまじと赤ちゃんを眺める。
「お母さん頑張りましたね〜！いきみ方上手でしたよ〜！」
『あ、ありがとうございます……うぅ、かわいい……』
痛みなんて吹っ飛びそうなくらい、命懸けで産んだ我が子はとっても可愛い。元気な泣き声は外まで聞こえてるだろうか。
涙が止まらなくて、感情が追いつかない間に処置が終わって赤ちゃんも体重を計ったりするために一旦看護師さん達に預けた。
そしてこの二日くらいの疲れがどっと溢れたのか、眠気が凄くて気付いたら寝ていた。
目が覚めたら病室にいて、裕一郎の声がうっすら聞こえる。
「起きた？大丈夫か」
『大丈夫……？』
「めちゃくちゃ血圧が下がったって、危なかったって言ってた」
『あ、そうなんだ……全然分かんなかった』
まだぼーっとする意識の中で、手を握ってくれてることだけはちゃんと分かる。
「お疲れ様。ありがとう」
『うん…待っててくれてありがとう』
「超可愛かったな」
『ね、可愛かった』
分娩室から出てきた時の写真を見せてくれて、そこにはすやすや眠る赤ちゃんがいた。可愛い。早く会いたい。
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p@n@(プロフ) - のぞみさん» コメントありがとうございます。このお話に関しては、続きは作っておりません…今書いてるものが完結したら、似たようなお話にはなってしまうかもしれませんが、梅原さんとのお話を書く予定です！コメントして頂いたのに申し訳ございません。 (2021年5月29日 10時) (
レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ - 面白いです。続きはないんですか？ (2021年5月29日 8時) (レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
chimo(プロフ) - 永遠に幸あれ完結お疲れ様でした！とてもほっこりして素敵な作品でした！次回作西山さんということで楽しみにしておりました！引き続き愛読させて頂きます！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: f2165dc798 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - めちゃくちゃドッキドキやな…って感じです。ありがとうございます…… (2021年1月25日 23時) (レス) id: e5cbfbc5c1 (このIDを非表示/違反報告)
p@n@(プロフ) - さきさん» コメント、リクエストありがとうございました！！書いていてとてもドキドキしました……これからもよろしくお願い致します！ (2021年1月25日 23時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：p@n@
| 作成日時：2021年1月9日 0時
