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スペキャ顔のまま双方、入口で立ち尽くす。
｢ごんぎつねかお前は」
胸中で密かにそうツッコまざるを得なかった。
『ナンデココイルノ、キノウアワナイイッタ』
？「いや、なんとなく会えるかなって思って
これは…キミを誘き出したくて？」
互いにほぼ面識なんてないようなもんだし、昨日話せたのだって確実にテンションが高揚していたのもある。
俺がこんな鶴の恩返し的な展開を望んでいた訳でもない。
本気でなにしにきたのか意図が読めずに困惑したのも束の間、背後からひょこっと母が現れた。
母「もう時間だけど、ってあらやだAのお客さん？」
『ちが、わないけどその』
母「ねぇ貴方、もし時間があったら寄っていかない？
この子昨日からおかしいのよ
お父さんと休みにしようか考えてたし、どう？」
何を思ったのかこのクソバ、いやお母様は突飛な考えをお持ちのようで。
せめて支度前に伝えてほしかった内容の話を、息子の近くで堂々と言い放つ母を前にして
なにも言い出せなかった俺は、口を噤んで兎に角その場をやり過ごす。
ここでコイツが断ってくれりゃあ良いものを、そんな気配を微塵も見せず。ごん(仮)は秒で首を縦に振った。
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？「飯食えって、言ってたじゃないッスか」
自室に通した後、彼を問いただした時に出てきた第一声目がそれだった。
続いて畳み掛けるようにぐぅーと腹の虫が鳴く。
こんなエレクトリカルなカオスパレード生まれて初めてで、思いがけずに吹き出す。
？「何も笑わなくたって」
『っふは、ごめ…気管支やられたｯ』
しばし笑いを堪えていると、不服そうな表情をした彼が今朝の出来事をポツリポツリと話し出した。
朝食を食べようとしたら鳥に持ってかれたこと。
また買い直すにしても金がなかったこと。
そして丁度、昨日会った俺を思い出してここまで来たこと。
そこで俺は確信した。
あぁ、こいつ完全にキャラもフラグも立ってんな。と。
たかが運、されど運。
俺と同様に神に愛されたものしか得れない顔面を持っている時点で気付くべきだったが、もう遅い。
美形をほっとける奴なんかこの世界にいるもんか。
『ふーん。じゃまずは名前をきいても？』
ﾗ「ラギー・ブッチ」
『ぶ、っち…くんか
俺はA・ベネット。好きによんで』
それみたことか。TLで何度か流れてきた名前だ。
あまりに無情な運命に、俺は危うく匙を投げだしそうになる。
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雛乃(プロフ) - ゼロさん» コメントありがとうございます。できるだけ早く続きを公開できるよう努めます！ (11月5日 21時) (
レス) id: e4701a63e5 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - 続きが気になります！更新を楽しみに待ってます!!! (11月5日 17時) (レス) @page17 id: b291809af8 (このIDを非表示/違反報告)
雛乃(プロフ) - ロア……のスマホ版のようださん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (10月18日 18時) (レス) id: e4701a63e5 (このIDを非表示/違反報告)
ロア……のスマホ版のようだ - 好きです！最高です！最新楽しみにしています！ (10月18日 18時) (レス) @page4 id: 4dffd0e6b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛乃 x他1人 | 作成日時：2023年10月17日 13時
