1：聖人 ページ17
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一通りの授業を受け終わった昼下がり、よく晴れた空に似合わず俺の気分はドン底とまでいかずともそこそこ落ち込んでいた。
予鈴の音と野郎どもに追われることがこんなに大変だなんて、前世の現役時代では知る機会もなかっただろう。
現に、俺がまだら模様の尻尾引っさげてすごすごとベンチの下で昼飯食ってる光景は中々の見ものである。
役得だったのは、
雅な顔した立てど座れど月下美人が厄介事に困っている様を余程見たくないのだろう、心優しい青年たちが
ただ同じNRC生ということが仇になって随分と手強かったが。
スリル要素満点なランチを終えたところで、腰掛けの足下から顔を出す。
体を伸ばしていると、迂闊にも明らかにヤバそうなシーンを不本意ながら目にしてしまった。
『死んだ？』
この中庭で1番、陽の当たるお昼寝スポットに人が倒れ込んだのだ。
のび太くんの上位互換ともいえる寝付きの良さに、最初は誰かに命を絶たれたとしか思えなかったが安らかに眠っているので多分大丈夫だと信じたい。
そっと近付いて顔をのぞきこんでみれば、俺とはまた違った系統の別嬪さん。
周りに舞っている花やら鳥やらが俺と出くわした瞬間、一目散に逃げていく。
要因はおおよそ、この麗しすぎるビジュアルと耳のせいなんだろうがそれにしたって何とも惨い出迎えなこって。
自分だって同じく獣の血を受け継いで生きてきたつもりだったが、今世は他の動物に細胞レベルで嫌われているみたいだった。
逆に多くのアニマルらに囲まれていた彼はというと、今から葬儀でも執り行われるのかと心配するほどの花弁に取り巻かれている。
『(RCAに選ばれる、ディ◯ニープリンセスの基準がよりにもよって動物に好かれることって
…そりゃねぇわ)』
？「……？すまないが、少しどいてもらってもいいか」
『ｯわ生き返った！』
？「いや、元々死んでいない」
突如、その綺麗な顔が喋りだしたもんだからいきなりの出来事に腰が抜けて盛大に尻もちをついた。
死人に口なしというけれど、近頃のゾンビも案外弁が立つんだななんて思考を放棄していると手を差し出される。
？「立てるか？女性の扱いは分からなくてな」
『へ、』
A・ベネット15歳。
あまりの可憐さに、この歳で初めて女子と勘違いされました。
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雛乃(プロフ) - ゼロさん» コメントありがとうございます。できるだけ早く続きを公開できるよう努めます！ (11月5日 21時) (
レス) id: e4701a63e5 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - 続きが気になります！更新を楽しみに待ってます!!! (11月5日 17時) (レス) @page17 id: b291809af8 (このIDを非表示/違反報告)
雛乃(プロフ) - ロア……のスマホ版のようださん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (10月18日 18時) (レス) id: e4701a63e5 (このIDを非表示/違反報告)
ロア……のスマホ版のようだ - 好きです！最高です！最新楽しみにしています！ (10月18日 18時) (レス) @page4 id: 4dffd0e6b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛乃 x他1人 | 作成日時：2023年10月17日 13時
