【夏の果て】Ohno S. (ページ7)

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深緋ページ7

♪～

ウトウトしかけた頃に、電話の着信が鳴る。

「、、はい」

和「あ、もしもし？寝てた？笑」

「寝てた。嘘、寝るところだった」

和「悪りぃな、急に。A今家にいる？」

「えーなによ」

和「知り合いにお歳暮貰ったんだけどさ、全部食べきれないからおすそ分け」

「え、ほんと、食べ物なら貰おうかな」

和「喰いついた(笑)んじゃ、持ってくわ。ちゃんと鍵開けろよ。」

「んー。じゃ、後でねー。」

二宮は、よくこうやって家に来る。

一緒にご飯食べたり、お酒飲んだり

帰るのダルイから泊まらせてー、いいよー

なんて言って。

部屋も余ってるし、そこで寝てもらう

男女の関係を持つ、なんか考えられない

二宮だから、上手くやれてる

ピンポーン

「はーい」

和「開けてー寒いー」

「はいはーい」

エントランスのロックを開ける

ピンポーン

「はーい開けるねー」

和「このシステムなんとかならない？」

エレベーター前のロックを開ける

ピンポーン

「いらっしゃい」

和「厳重すぎだろ、ここのマンション」

「そうなんだよねー、それが良いところでもあるけど」

和「ふー、この家はいつ来ても広いなー」

ぐるぐる見渡しながら、おすそ分けの品を渡してくる。

中身は、

「え！苺？？」

和「そう。好きでしょ？」

「めっちゃ好き！ありがと！！真っ赤で美味しそう～！！」

和「たまーに可愛いよな、お前って」

「可愛い？いつもでしょ」

和「はいはい可愛い可愛いですねー」

大野さんみたいなイケメンに、可愛いって言われたら

人が変わったみたいに女の子になるのにな。

"可愛い"って一言だけで、

女の子はもっと可愛くなれるように努力をするもの。

貰った苺をお皿に移しながら、ぼーっと考えた。