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反撃の刃が六十四振り ページ21

しばらくして、時空移動装置の前に12振りの刀剣が集まった。

まず、第二部隊から出発だ。

「心得た。主、死んではならぬぞ」

「ちゃんと、皆で無事に待っていてくださいね!」

「うん、分かってる。頑張るよ。行ってらっしゃい」

精一杯の強がりで笑顔を作る。

やがて第二部隊のメンバーと麻理が光に包まれ、消えていった。

彼らが行ったのは、元寇防塁。18時間後には、流石に政府の部隊も到着しているだろう。


次の部隊は第三部隊。

隊長は太郎太刀。隊員は、次郎太刀、蜻蛉切、獅子王、石切丸。

「遠征に行って、帰って来る場所がない、なんてことはやめてくださいよ」

「大丈夫。きっと大丈夫だよ」

無理矢理に笑顔を作る。

「行ってらっしゃい」

第三部隊も淡い光に包まれていく。

「無理して笑わなくても良いのですよ。こんな時まで笑っていたら、疲れるでしょう」

消える間際、そんな太郎太刀の声が聞こえた。

「うん。そうだね。…ありがとう」

私は誰もいなくなった時空移動装置の前で、一人、涙を流した。



しばらくしてから手入れを再開したものの、資源はすぐに尽きた。

木炭3 玉鋼0 冷却材6 砥石9

一桁になった資源の表示を見ながら、自嘲気味に笑う。

もう、何も出来なくなってしまった。

手入れ部屋は、重傷の刀剣男士を匿う部屋として使おう。

元からある4つと、私と麻理が使った空き部屋2つで、計6つ。12振りは匿えるだろう。

ただ、誰かが彼らを守らなければいけないようだ。

敵の足音は、次第に近づいてくる。

…誰かが……


いや、誰に助けられる余裕なんてあろうか。

私が戦うんだ。

今、私は、刀剣男士と同じ存在なのだから。

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れぃ(わー抹茶)(プロフ) - すーくろの恋愛モノ初めて見た希ガス(なわけない) (2018年4月1日 10時) (レス) id: 657b3d0cf7 (このIDを非表示/違反報告)
れぃ(わー抹茶)(プロフ) - すー黒蜜さん» りょーかい。めんどうだった← (2018年3月20日 16時) (レス) id: 657b3d0cf7 (このIDを非表示/違反報告)
すー黒蜜(プロフ) - そういうのはLINEかでよろメール (2018年3月20日 16時) (レス) id: 4498fe7828 (このIDを非表示/違反報告)
れぃ(わー抹茶)(プロフ) - あれどーする? (2018年3月20日 16時) (レス) id: 657b3d0cf7 (このIDを非表示/違反報告)
れぃ(わー抹茶)(プロフ) - すー黒蜜さん» もー!!! (2018年2月24日 20時) (レス) id: 657b3d0cf7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すー黒蜜 | 作成日時:2018年2月12日 18時

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