8歳って。【Yuri.C】

Story.29 ページ29

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『んー、！あったかい！！』





春がやってきて私は高校生になった。

専門学校に進むことを決めていたから高校は近場で。

早々に受験という名の戦争から抜け出した。





そして、





『いま、がっこう、おわった、と。』





年明けすぐ頃に買ってもらったスマホで、
ゆうりくんと毎日連絡を取るようになった。





7時までには連絡すること。

遅れたらCD送ってあげないからね。





そういうゆうりくんは7時に絶対確認できるわけじゃないのに。

そう思ってもやっぱり嬉しくて。





毎日欠かさず送り続けていた。





『…スマホってすごいんだなぁ、』


侑｢ん、なに？｣


『んーん、なんでもない！』





空き時間が暇だから、と電話をかけて来てくれたゆうりくん。

学校で疲れているところにゆうりくんの声が聞
けるなんて。

…感無量です。





侑｢僕はね、Aちゃんがスマホ持ってくれて助かってるよ？おばさんが電話出る時どうしても緊張しちゃうんだもん。｣


『なんだ、聞こえてたんじゃん。』


侑｢てへ、｣





聞きましたか…

成人男性で、てへって言ってこんな可愛い人ゆうりくん以外にいますかね？！！！





ほんとに…かわいいです…笑





侑｢なんでAちゃんは急にそんなこと言ったの？｣





まさか突っ込まれると思ってなかったからびっくりしたけど、思ったことを素直に。





『なんかね…暇って時に私を思い出してくれて、電話できるのってすごく幸せだなって思ってたの。』


侑｢っでた、ふいうち…｣


『ん、？』


侑｢なんでもなーいっ｣









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