頑張り屋さんに恋をした (ページ23)

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あれから数日経って毎日レッスンしてるけど

あのAさんには一度も会わなかった

食堂行ったり、いろんな練習室を通るたびに居ないかと探してしまう

強く言いすぎたのかな

もう少しオブラートに言うべきだったかも

いきなり踏み込み過ぎたのがダメだったのかな

自分でも驚くくらい気にしてる

はぁ、、と重たいため息を漏らすと

「どうした？」

この仕事を紹介してくれた先輩が声をかけてくれた

『ここにいる女の子たち、ちょっと体型絞り過ぎじゃないですか？パフォーマンスに影響でちゃいますよ』

Aさんを名指しには出来ないから

遠回しに話してみた

「、、ここの決まりで1日3回の体重測定があるし、少し増減の厳しく見られるから仕方ないのかな」

『3回？！』

水飲んでも増えるじゃんそんなの

それだけ我慢してたら、そりゃお腹も空くし、倒れちゃうよ

「そういえば蓮の教えてるグループの子1人抜けたでしょ？その理由が、、」

『いいですよ言わなくて。だいたい分かりますから』

「そう？あの子どうするんだろうね、これから」

『この前レッスンいましたよ』

そう言うと先輩は驚いた顔をして

「え、それダメなやつじゃん」

はい？

「ペナルティでレッスン受けられなくなるし、次の測定までにクリアしないと辞めるんだよ」

『、、は？』

その規則もおかしいと思うけど

じゃあなんでAさんはいたの？

「あの子、真面目で努力家だって有名だったから、ルール破ってまでレッスン来たのかなー」

『その子！そのAさん！今何してるか分かりますか？！』

椅子をガタッと鳴らして立ち上がり、先輩に詰め寄った

「あ、、いや、俺は何も知らないけど」

『本当ですか？』

じっと先輩の目を見れば

「風の噂で辞めたって聞いたけど、、」

『、、そうですか』

「そんな気になる？」

え、、、それは

『、、担当グループの子ですから』

自分でも不思議に思う

なかなか心を開いてくれなかったし

僕を利用しようとしてたのに

まだ気にかけてるなんて

「そう言う感じには受け取れないんだけど？」

『やめてくださいよ』

"そういう気にかけてる"じゃない

だって僕の大事な人は

日本で好きな人と待ってくれてるんだから

そんなわけない