頑張り屋さんに恋をした (ページ12)

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さて、、

今日も仕事に向かう

パフォーマー活動している僕は

ダンサーとして色んな現場を回る

ライブとかコンサートとか
日本にいた時は先生もやっていた

で、今は韓国の有名振付師の補佐のお仕事

もちろん自分がパフォーマンスするのが1番好きだけど

先方がくれた仕事だし
認めてもらえて嬉しいのも事実

けど

「ガールズグループの振りだから」

え、まって

女の子たちの振付なの！？

僕そのジャンル経験ないけん、大丈夫かな

勝手なイメージだけど韓国の女の子グループって

挑発的でセクシーというか、、ね？

僕は補佐だから振りを覚えて教えていかなきゃいけない

これは、、大変だぞ、、

でも出来たら絶対武器になるし

極度の負けず嫌いの僕は

『やりますよ、もちろん』

と、答えていた

スタジオに篭って何パターンもの振りを頭に詰め込む

初めてのジャンルだし、頭がパンクしそう

あとで休憩しに行こ、、

床にスニーカーの跡が沢山残るくらいやり込んで

一旦スタジオを出た

しばらく見ていなかったスマホをチェックすると

ずんきずんきがメッセージを送信しました

ずんきずんきが画像を送信しました

通知の1番上に久しぶりに見る名前が

開いてみると

ずんき蓮くん!元気にやってる?見て見て!懐かしいやろ〜?

メッセージと一緒に送られてきた大学時代の写真

確か、やすぽんと奨くんの卒業式のやつ

『懐かしっ！若くない？』

思いっきり心の声が出て

でっかい独り言になってしまった

恥ずかしい、と思いながら咳払いすると

どこからか

ガサゴソ、、、と聞こえてくる

なんだろ、虫？

ビニールが擦れるみたいな音がする

音が聞こえるのは真っ暗な給湯室で

パチっと電気を付けると

担当してるグループの女の子が居た

『何してるの？電気もつけないで』

僕が話しかけると手に持っていたものを後ろに隠した

部屋の匂いからして何か食べてたのかな

なんで真っ暗なところで？別に隠さなくても

そう言おうと思って近づくと

急に慌てだして、必死に何かを訴えてきた

でも韓国語初心者の僕には上手く聞き取れなくて

『落ち着いて！？ゆっくり話して？』

それで聞き取れたのは

"会社にバレたら追い出されるから言わないで"

え、、？食べてただけで？

君、十分細いよね？

『うん、、言わないよ』

そう言って僕はスタジオに戻った