強がりさんは恋に臆病 (ページ47)

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47☆ren ページ47

「もういいっすよね？」

そう告げた純喜は穏やかな顔をしてた

もし、僕だったら同じようにできるだろうか

好きな人が他の誰かの面影を追っていたら

受け入れる覚悟ができるのかな

いや

その人の事が好きなら、きっと出来るんだ

もし仮にヒナちゃんが僕の、、

いや。やめておこう

友達のままでいいんだ

行動に移さなかったのは自分なんだから

「話ができて良かったね」

『、、うん』

ここまで連れてきてくれた奨くん

半ば強引だったけど、ちゃんと謝れたし

これで良かったんだ

きっと奨くんがヒナちゃんの誤解も解いてくれる

、、あの日から

奨くんとヒナちゃんが付き合ってから

僕が手助けをすることはなくなった

奨くん何でもできちゃうし

そっか

このまま全部を奨くんに任せたら

僕はヒナちゃんと向き合うことなく

また日本を出ることになる

ずっと隠してたけど先方から声がかかって

もう一度韓国の仕事の誘いを受けた

色んなことが周りで起きて頭がいっぱいだった僕は

仕事に没頭して忘れようと

前と同じように行くと返事をしてしまったんだ

それに今度は期限が決まってない

次、いつ会えるか分からない

2人の絆がさらに深くなって僕が入る隙がなくなったら

この気持ちを伝えることはないだろう

それは、、いやだ

手に入ることはないと分かっているけど

大切に想う気持ちは届いて欲しい

『ねぇ奨くん』

「んー？」

『従姉妹ちゃんに、、ヒナちゃんに会いたいんだけど』

「いいけど？3人でカフェでも行こうか」

『ううん、ヒナちゃんと話したいけん、、僕が許可とる意味分かっとる？』

嫌味な聞き方だな、なんて自分で言ったこたなのに

「ヒナと2人だけで会いたいってこと？」

えーっと、、そう言いながら困り顔を覗かせた

「もうヒナは誤解してないよ？そんな心配いらな、」

『その話じゃない』

もっと大事な、尊いことだよ

時々、奨くんに気づかれてたんじゃないかって思う事がある

でも絶対それを聞いてこないから

僕も強がって何も言わなかったし、行動しなかった

ただ今の僕たちの関係を壊すのが怖かった

でも許可を取らなきゃ好きな人に会えない

しかもその相手は親友であり、その人の彼氏

催促しなきゃいけない虚しさは

きっと奨くんには分からない

分からないほうがいいんだ