強がりさんは恋に臆病 (ページ2)

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『お待たせしました！ご注文をお伺いします！』

ちょっと息が上がりながら中に入ると

「あ、お願いしまーす」

うわ、、なんか凄い人たちがいる

下の階で呑んでるサラリーマンと同じとは思えない

「あの、注文いいですか？」

『あ、はい！すいません！どうぞ』

赤い髪の男性が注文を始める

それをボードに書いていると

「八乙女、、珍しいって言われまへんか？」

『え？』

あ、名札見たのかな

『そうですね、よく言われます』

「え、八乙女？、、ねぇ、ひょっとして八乙女A？」

え、、？

『はい、、そうですけど』

「やっぱり！俺！白岩！」

ん？白岩、、？白岩って、、

『瑠姫？！』

「え、なに知り合い？」

「中学の同級生！え、まじで久しぶりだね」

まさかここで再会するなんて

成人式以来かな

その時は皆んなが群がってたから

話しはしなかったけど

「へぇ！そうなんや」

『どうも、、あの。仕事中なので、、』

「あー、ごめん！またね」

『はい、ごゆっくりどうぞ』

久しぶりに見た、、瑠姫

入店した時気づかなかった

相変わらずキラキラしてたな、一緒にいた2人も

類は友を呼ぶって本当なんだ

『オーダーお願いします！』

また仕事に戻る

それから私が15番卓に行くことは無く

いつものように黙々と仕事をこなす

時間が遅くなればなるほど

面倒な絡み方をしてくる酔っ払いも増えるし

片付け作業に追われる

「八乙女さん！お会計お願い！」

『はーい！』

結んだ髪を揺らしながら次の仕事へ

『お待たせしました！』

伝票と代金を受け取り、お釣りを渡す

「お姉ちゃん、綺麗だね」

お釣りと共に差し出した手をベタベタと触ってくる
酔っ払いのサラリーマン

すっごい嫌だけど、ぶっちゃけ日常茶飯事

『はーい、お触り禁止です。また待ってますね』

ここはキャバクラじゃねえよ！ってホントは言いたいけど

他のお客様がいる中で、そんなこと言えるわけない

面倒な客を追っ払って

『はぁ、、、。』

「お姉さん、お会計お願いしまーす」

あ、またボーっと、、

『はい！、、あ、瑠姫か、、』

一緒にいた2人も降りてきた

『お会計はご一緒で？』

「うん、まとめてあるから」

金額を確認して

『はい、頂戴いたします』

「ありがとう、また連絡するね」

3人とも

「「ごちそうさまでした！」」

そう言って帰って行った