条件 ページ8
そこはやたらと雰囲気のいい喫茶店で、少しだけ気持ちが和らいだような気がした
『君は？ミルクいる？』
｢ブラックで。｣
『ふーん、大人だね』
慣れた感じで注文を済ませている。ここの常連なんだろうか。まあ興味無いんだけど。
少しの沈黙を割いて、金髪は少し微笑みながら話を始めた
『俺京本大我。で、君は？』
｢……姫野A｣
『Aちゃんね。それでさ、突然で申し訳ないんだけどさ…あ〜…』
何か言いづらそうに天を仰いでる
そんなヤバいこと頼まれるの？
｢何ですか？イラつくんで早く言ってください｣
『ごめんごめん笑 あ〜のさ…
俺とバンド組まない…？』
「は？」
何言ってんのコイツ？バンド？全然興味無いって。数人で音楽なんてやるもんじゃない。一人でやるから楽しいの。
『まあままあ、ね、落ち着いて、お願いちょっと聞いて、ね？ね？』
上目遣いで手を合わせてる。どこにでもいる面倒臭い女みたい。男のくせにね
「ごめん。私バンドなんて全然興味無い。さっきのこと高校に話してもらって構わないから。それじゃさよなら」
『ねえ、待てって！また、歌聞かせてよ』
多くの人と関わるのはごめんだ
きっとこの金髪……えっと、京本大我？に関わっても
ろくなことが無さそう
「……ごめんなさい」
掴まれた右手をゆっくり離すと、1000円札を机に置いて、そそくさと店を出た
そしてまたヘッドホンを首に…
「あ、ない！ない…置いてきた…？」
最悪。絶対さっきの喫茶店。しかもプレーヤーごと置いてきた。
ほんと今日はツイてない…
明日何て返してもらおう…無駄に顔の整った金髪男の
顔をムカムカと思い出しながら、空っぽの家に帰った。
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はむ(プロフ) - あぷるさん» コメントありがとうございます！頑張ります(*^^*)！！ (2020年5月25日 9時) (
レス) id: d60e95a512 (このIDを非表示/違反報告)
あぷる(プロフ) - とても面白いです！頑張ってください〜！ (2020年5月25日 0時) (レス) id: a22ab0fda4 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - プチトマトさん» ありがとうございます！至らない文章ですが続けられるように頑張るのでよろしくお願いします(*^^*)！ (2020年5月21日 17時) (レス) id: d60e95a512 (このIDを非表示/違反報告)
プチトマト - この小説すごい大好きです！頑張ってください！ (2020年5月21日 17時) (レス) id: 95a92f1734 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2020年5月20日 9時
