君の声しか聞こえない ページ6
.
教室の電波時計を見ると、休み時間は残り3分。トイレに行く時間はない。
ソクミンくんは会話が盛り上がってるみたいだし、ミンハオくんは教室に戻らないのだろうか。ちらっと見上げると、壁に肘をついているミンハオくん。はあ、絵になる…。
「ねえ、次の授業。一緒にバックレる?」
「…え?」
膝をつけたまま、細く、長い指を形の良い唇になぞらせながら言った。
一緒にって?これは私に言ってるの?
キョロキョロしてみても、私たちの会話に入っている人はいないし、ミンハオくんは確かに私を見ている。
まるで時間が止まったみたいな気分。さっきまで溢れかえっていた色んな人の声や忙しない足音が聞こえなくなっていた。
「冗談だよ」
ミンハオくんは笑う。完全に動揺しているのがバレて、恥ずかしい。
なんだ、冗談…。心臓に悪い冗談だ…。
「ミョウジさんはそーいうのできないタイプでしょ、ソクミンと一緒」
「ああ…はい…」
「授業終わったらソクミンに言っといて。昨日とおんなじとこにいるから来てって」
「えっ、あ、」
「じゃあね」
ミンハオくんは隣の教室には入らず、5組、6組の教室も過ぎて、もっと先に歩いて行く。
そっか、昨日予鈴が鳴りそうでも焦らなかったのは、授業出なかったからなんだ。
どんどん遠くなる後ろ姿は、一昨日まで写真に収めてきた二次元なミンハオくんのまま、何一つ変わってなんていない。
顔が小さくて、手足が長くて、ウエストが女の子よりも細い。
二日連続でこんなに近くでミンハオくんを見てしまうなんて、お話できてしまうなんて、思わなかったのに。
《キーンコーンカーンコン…》
「なんか、いい匂いした…」
.
夏の始まりはストロベリーの味がした→←18センチ上の君を見上げる
ラッキー夏休みセット
スングァンくんと浮き輪
186人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おはむ(プロフ) - ハフィントンポストさん» コメントありがとうございます!!あまりこの二人メインの小説は無いですよね!そう言って頂けて嬉しいです(^^)チャイナペン様でしょうか?機会があればジュンくんも出せたらと思っています! (2019年1月25日 21時) (レス) id: c8a5407516 (このIDを非表示/違反報告)
ハフィントンポスト(プロフ) - 読み始めたばっかりなんですけど、ハオちゃんとハンソルんの名前見てww発狂しましたwwあまりこの二人の小説が無くて、丁度此処にいいものが見つけれて私は嬉しいです。 (2019年1月17日 20時) (レス) id: b852baaf97 (このIDを非表示/違反報告)
おはむ(プロフ) - とうふさん» お優しいお言葉くださいましてありがとうございます(ToT)そんな風に仰って頂けると、本当に頑張れます!!これからの恋の展開にご期待くださいませ(*^^*) (2018年3月10日 23時) (レス) id: 95a3bb9723 (このIDを非表示/違反報告)
とうふ - すごく素敵な作品に出会えて感動しました。お話の雰囲気や文章の書き方など、とてもお上手ですね。更新楽しみにしてます。頑張ってください! (2018年3月10日 0時) (レス) id: 51d4244c95 (このIDを非表示/違反報告)
おはむ(プロフ) - さめさん» はじめまして〜!言葉が出ないなんて…ありがとうございます(涙)とっても励みになります!!頑張りますね!!!(*^^*) (2017年8月27日 20時) (レス) id: b7e2fa196d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おはむ | 作者ホームページ:http://nanos.jp/loveinidlenes00/
作成日時:2017年8月9日 17時