スイミング・フール １

18センチ上の君を見上げる ページ5

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「ミョウジさん、昨日はごめんね」


「え、何でソクミンくんが謝るの！？」


「ミンハオが来たんでしょ？俺のこと探してたって…生物室にいたのミョウジさんだけだったから。迷惑掛けたよね」


「いやいや全然！迷惑だなんて！…ミンハオくんと、会えた？」


「うん。予鈴鳴ってすぐラインが来たんだけど、抜けられないから授業終わって会いに行ったよ」


「あ、そうなんだ！良かった〜！」



わざわざ謝ってくれるなんて、ソクミンは良い人の鏡だなあ…。


休み時間は残り5分。今日は課題の多い授業だ。次の休み時間無くなりそうだし、トイレに行ってこよう。


教室を出ると、ぬっと現れた薄い胸板。見覚えがあるぞ、もしかして…。



「あれ、昨日の」



見上げると、昨日より近い距離に、小さいな顔。やばい、ミンハオくん。今日もまたミンハオくんがこんな近くに…！？



「ソクミンいる？」



泡吹き出しそう。やばい。とりあえず口をぎゅっとして、首を縦にぶんぶん振って、教室にいるソクミンくんの方を向く。


しかし、ソクミンくんは誰かと話していてこちらに気づいていない。


ミンハオくんは「あー、話し中か」と言ってから、また私を見る。見るというよりは、身長的に見下ろされている。そ、そんな目で見ないで〜…！！



「あんた、今日もおもしろいね」



え、どこが？ミンハオくんってツボ浅いの？新たな発見…ではなくて！



おもしろいね、と言うわりに目が笑っていない所がなんだかミンハオくんらしくて、(数ヶ月観察してきたスキルによると)この体験を仮想小説の一部として文字に残しておきたい！と、こんな時でさえ妄想癖が出てしまう自分が気持ち悪い。



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