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俺は、みんなの元に向かった新一とは別行動、快斗と一緒にスカイデッキで待機することにした

足、バレたら嫌だし


「そんで、オメーもわかったのかよ」

『え、あぁ、うん。新一に途中だ倒した男の手が漆職人の手かどうか確認してくれって頼まれたから、そこから』


一度わかって仕舞えば簡単だった

するすると解かれていく謎に俺は感心通り越して馬鹿みたい、とつぶやく

赤くかぶれたのは感染なんかじゃなくってただの漆かぶれ

だからくしゃみによる飛沫感染なんて起こるわけない

じゃあ、蘭も感染していないのだ



…あれ、なんで蘭は感染した?

喫煙室になんか行かないはずなのに

なんで…


…まさか!


『快斗俺行かなきゃ』

「…ダメだ」

『快斗!!』


だめだ
このままじゃ新一が

船に乗ってるみんなが


「…どうしても行くってんならお前をここに縛ってから俺が行く」

『っっざけんなよ!!俺が行かなきゃなんねぇんだよ!、!』

「…ふざけんなは俺のセリフだ!!!」


快斗の怒声に体が固まった

息を荒げた快斗は眉を寄せ、今にも泣き出しそうな表情で俺をおろすと俺の両手をデッキの手すりに縛り始める

それを拒む様に身を捩るがこの体格差だ

意味をなさない


『快斗、快斗、行かなきゃ』

「いやだ。俺はオメーが自ら危険な目に遭うことだけは許せねえ」

『っ俺も!新一が1人で危ない目に遭うなんて許せない!!』

「っ!」


俺の言葉に快斗は一瞬目を見開いたが、すぐに真顔に戻ると俺の抵抗を押さえ込み紐を縛り終えてしまった

そして立ち上がるとゆっくりエレベーターの方へ歩いて行く


「全部終わったら解いてやるから大人しくしといてくれ」

『快斗!!!』


俺の叫びは虚しくデッキに響き、快斗の姿はエレベーターの扉で見えなくなった


『っくそ、くそ!』


ギチギチ、と縛られた縄を解こうと腕を捻り、身を捩るが縄は中々解けそうにない

それでも諦められず、必死で腕を引いたり押したり、


俺が気が付いた真相に新一が気が付かないはずがない

きっと1人で立ち向かう筈だ

そんなの、許せるわけがない

新一はいつも1人でみんなの命を背負って戦うのだ


『っ解けてきた、!』


手首がヒリヒリとするまで捻りつづけていると、縄がだんだん緩み、ついにハラリと落ちた

俺は解けると同時に走り出す

足首も、手首もヒリヒリずきすぎ痛んでうるさいけど、


『新一…!!』

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はむもち(プロフ) - 柊さん» ありがとうございます…!リアルが忙しくなってしまい更新に手が回らずお待たせしてしまいすみません…。ちまちまかいてはいますのでもう少々お待ちください…! (2021年4月20日 10時) (レス) id: 121ea58195 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - やぱり、キッドは彼が好きなんだね。続きが楽しみにしてます (2021年4月19日 21時) (レス) id: bb10d372b8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 付け加えで 無理せずに頑張ってください栞挟んで待ってます! (2021年3月31日 22時) (レス) id: c6c0c2c12c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごく面白い作品ですね!これからも頑張ってください、応援してます! (2021年3月31日 22時) (レス) id: c6c0c2c12c (このIDを非表示/違反報告)
はむもち(プロフ) - 魚京さん» ありがたいです…!! (2021年3月16日 18時) (レス) id: d1d8696fb2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はむもち | 作成日時:2021年2月17日 20時

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