【名探偵コナン】お前らを愛してる【天空の難破船】

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「久し振りね、工藤君！」

「どうも…」


うまく乗り込めたヘリの中

佐藤刑事の言葉に新一に化けた快斗は少し居心地悪そうに笑う


「でも驚いたわ！
コナン君とおと君も一緒だったなんて…」

　
佐藤刑事の言葉に俺の隣に座る新一は苦笑いをこぼした

俺はというと


『…新一』

「ん？」

『もっかいバンジージャンプすんの、俺無理かも…』


新一は俺の言葉を聞くと、サァと顔を青くする


忘れてはいけない
俺は高いところが得意でない

特に落ちていく系は


「だ、だっておめーさっきは平気そうだったろ」

『…さっきのはいきなりだったし…飛ぶってわかって自分からとか、無理…』

「…頑張れ」


嘘じゃん
そんなことある

新一と俺が焦る中、快斗は高木刑事と佐藤刑事に細かく指示を飛ばす


「東南東、時速200キロ！」

「このまま進んで追い抜いたあたりで飛行船にスピードを合わせてください」


そんな指示をした快斗に佐藤刑事は不思議そうに首を傾げる

ヘリは指示通りに動き飛行船の上へ

それを確認した快斗はヘリの窓から片腕を出した


「工藤くん…？一体何を」


佐藤刑事の言葉に薄く笑った快斗は、


「そんじゃ、僕たちはこの辺で失礼しまーす」

『ぁばばばば』


俺と新一を抱き抱えヘリを飛び降りた。

　


ぐるぐると回る視界の中で俺は必死になって快斗にしがみつく

快斗がそれに応えるように俺を抱える腕の力を強め


バサッ


ハングライダーを開いた

ゆっくりと体制が整い、飛行船が近くなる

そして、快斗の足が飛行船に着いたその時


「っと、と、と…！」

『流されてる流されてる死ぬ死ぬ死ぬ！！！』


開いたままのハングライダーがもろに風を受け、俺たちは後ろへ後ろへと流される


「と、と、と、と…！！とぁぁあ…！？？」

「っ、翼、翼！！翼をしまえ！！！」

『ああぁぁぁぁあ』


流されていく体に絶叫する俺たち、いや、俺


「ッ早く翼をしまえ！！」

「オメーらが邪魔でスイッチを押せねーんだよ！！」

『な、んでも、いいから！早く何とかしてえええ！？？！』


新一の怒声に快斗も怒鳴り返す

新一はくそ、と悪態をつくと快斗の懐を探り出した


「っあ、オイ！どこ触ってんだ…！」

「や、やめろ！アハハハ…！」

「じっとしてろ！！」

「んな事言ったって、くすぐってぇ…！」

『…も、ほんと、むり…』


ガサガサと快斗の服を探る新一と騒ぐ快斗を尻目に、俺はカクンと意識を手放した

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