81. ページ10
向井「じゃあ、ほんまに気をつけて帰ってな？」
何かあったら直ぐに連絡してな？と心配そうに言う向井君。本当に優しい人なんだな。
『大丈夫だよ。マンションすぐそこだから』
お礼を言って、じゃあ、と分かれようとした瞬間
『…あ』
ひゅっと頭上を通り過ぎた光。
急に上を見上げた私を見て、ん？と向井君も同じ方向を見上げる。
見間違いかと思ったけど、また直ぐ近くを光が通り過ぎた。
『…流れ星！向井君見えた？！』
向井「え、ほんま？！」
生まれて初めて見た流れ星。
毎晩の様に星を見てるのに、タイミングが悪いのか一度も生で見た事が無かった。
一瞬だったのにあまりにも綺麗で、その残像までつい見入ってしまう。
やっぱり、夜空には不思議な力があるのかな。
毎日見てても、こうやって私の心を動かして新鮮な気持ちにさせるんだ。
どのくらい上を見上げていたんだろう、ハッと意識が戻る。
隣に向井君がいた事を思い出して彼の方に視線を戻すと
『…向井君？』
さっきまでの笑顔とはまるで別人の様に、こちらをじっと見ていた。
そして何かを考えた様な表情をした後ゆっくり口を開く。
向井「…Aちゃん、あのさ」
何かを聞こうとしている向井君に、ん？と首をかしげる。
向井「あー…いや、何でもない！ごめんごめん気にしやんといて」
『…？うん、分かった』
途中で飲み込まれた言葉。
何だろうと思ったけど、すぐにいつもの向井君に戻ったからそこまで気にせずにいた。
そのまましばらく話をした後、今度こそ向井君と分かれてマンションに向かう。
途中振り返ると向井君はまだこちらを見て立っていて、振り返った私に気づいて手を振ってくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1177人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mamemiya(プロフ) - minさん» コメントありがとうございます。楽しみにしていただけるのが一番幸せです。番外編もお楽しみくださいませ。 (2022年10月25日 20時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます！アフターストーリーも試行錯誤しながらですが楽しんでいただける様頑張ります_φ(･_･✨ (2022年10月25日 20時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - sakiさん» 引き続き番外編を展開予定ですので引き続きお楽しみくださいませ。いつもコメントありがとうございますm(_ _)m✨ (2022年10月25日 20時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
min(プロフ) - 完結おめでとうございます。毎日更新がないかワクワクしていたと同時にもうすぐ終わってしまうのではないかという寂しさもありました。2人のAfter story楽しみにしています😆 (2022年10月24日 12時) (レス) @page36 id: 56b5a4720c (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 完結おめでとうございます！康二くんも沙耶ちゃんも幸せになってほしい！ふっかさんこれから絡むのでしょうか？番外編楽しみです🥹 (2022年10月24日 7時) (レス) id: 760b825a9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mamemiya
| 作成日時：2022年10月9日 19時
