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初めて降りた駅は、夜のこの時間も人通りが多い。
考えすぎて分からなくなっていた頭。
『…ここ、だよね』
でも、今はただ、目黒に会って話したい。
木製のドアノブをゆっくり開けると店内では柔らかな音楽が流れていた。
入ってすぐ、カウンターにいたマスターと目が合う。
ペコっと挨拶すると、優しく微笑まれた。
店内には数人のお客さんがいて、カップルだったり一人で落ち着いて飲んでる人だったり。
でも、見渡す限り目黒の姿は見えなかった。
…来てないのかな。
マ「良かったらこちらどうぞ？」
『あ、はいっ。ごめんなさい立ちっぱなしで』
いえいえ、とカウンターへ促すマスター。
コートを脱いで腰掛ける。
何か一杯飲んでから考えよう、とメニューを見ていると
コツ、と後ろから聞こえた靴の音。
その足音は私の後ろまで近づいて、止まった。
「…A？」
聞こえた声にゆっくり振り返ると、コートを着た目黒が立っていた。
目黒「どうしてここに」
『えっと…』
マ「…目黒さん。もう一杯いかがです？サービスしますよ」
向き直ると優しく笑って目黒に座る様促すマスター。
目が合うと、ニコッと微笑んだ。
一瞬考えた表情をした後、コートを脱いで私の横に座った。
マ「ごゆっくりどうぞ」
目黒の前にコトンとグラスを置いて奥の方へ入っていった。
流れる沈黙。
グラスを握る手が汗ばむのを感じる。
せっかくここまできたんだから、ちゃんと話さなきゃ。
目黒「…もしかして康二から聞いた？」
横を向くと、目黒がじっとこちらを見ていた。
『うん、さっき教えてもらってそれで…』
それでここまで来ました、は変だよね。
いや事実なんだけど。
あぁ、もう上手く言葉が出てこない。
一人ぐるぐるとしていると
ふはっと聞こえた笑い声。
目黒「昔からそうだよな。何か考え込む時ここに皺が寄るの」
ここ、と自分の眉間を指差した目黒。
笑う様な状況じゃないんだけど。
その笑顔を見ていたら心がスッと落ち着くのが分かった。
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mamemiya(プロフ) - minさん» コメントありがとうございます。楽しみにしていただけるのが一番幸せです。番外編もお楽しみくださいませ。 (2022年10月25日 20時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます！アフターストーリーも試行錯誤しながらですが楽しんでいただける様頑張ります_φ(･_･✨ (2022年10月25日 20時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - sakiさん» 引き続き番外編を展開予定ですので引き続きお楽しみくださいませ。いつもコメントありがとうございますm(_ _)m✨ (2022年10月25日 20時) (レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
min(プロフ) - 完結おめでとうございます。毎日更新がないかワクワクしていたと同時にもうすぐ終わってしまうのではないかという寂しさもありました。2人のAfter story楽しみにしています😆 (2022年10月24日 12時) (レス) @page36 id: 56b5a4720c (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 完結おめでとうございます！康二くんも沙耶ちゃんも幸せになってほしい！ふっかさんこれから絡むのでしょうか？番外編楽しみです🥹 (2022年10月24日 7時) (レス) id: 760b825a9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamemiya
| 作成日時：2022年10月9日 19時
